10月6日の米国マーケットサマリー:ユーロ上昇、ECB政策を好感

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3443 1.3348 ドル/円 76.64 76.79 ユーロ/円 103.02 102.51

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,123.33 +183.38 +1.7% S&P500種 1,164.96 +20.93 +1.8% ナスダック総合指数 2,506.82 +46.31 +1.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% +.01 米国債10年物 1.99% +.10 米国債30年物 2.96% +.10

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,653.20 +11.60 +.71% 原油先物 (ドル/バレル) 82.57 +2.89 +3.63%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルと対円で上昇。 欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラムと長期資金供給の再開 で、投資家は危機に陥った市場が活力を取り戻すとみている。

トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が、域内の景気は「激し い下振れリスク」に直面していると述べたことを手掛かりに、ユーロ は一時下落する場面もあった。英中銀が大方の市場予想に反して資産 買い取りプログラムの規模拡大を発表すると、英ポンドは売られた。 ブラジル・レアルは上昇。予想以上にインフレが加速し、同国中銀が 利下げのペースを緩めるとの見方が強まったのが背景。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略グローバル責任者、 マーク・チャンドラー氏(ニューヨーク在勤)は、「ECBの発表内 容と金融機関への支援拡大観測で、ショートカバー(売り方の買い戻 し)が誘発されている」と述べ、「買い安心感による上昇だ」と続け た。

ニューヨーク時間午後3時23分現在、ユーロは対円で0.4%上 昇して1ユーロ=102円90銭。ユーロは対ドルで0.6%高の1ユー ロ=1.3429ドル。一時は0.8%安まで売り込まれた。円は対ドルで

0.2%上昇して1ドル=76円63銭。

英ポンドは対ドルで0.2%下落。ユーロに対しては0.8%下げ た。

◎米国株式市場

米株式相場は3日続伸。S&P500種株価指数は3日間の上げ としては今年8月以来の大幅な上昇となった。欧州当局による債務 危機の封じ込めが前進しているとの観測が広がったことが背景。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前週末比1.8%高の1164.78。過去3日間で6%上昇し、 8月15日以来の大幅な上げとなった。

フィデュシャリー・トラスト(ボストン)のマイケル・マレー ニー氏は電話インタビューで、「欧州情勢が非常に重苦しい暗雲と なって市場を覆ってきた。短期的な措置だけではなく、本質的に一 層長期的な措置が策定されれば、特に金融セクターを中心に市場は 歓迎するだろう」と述べた。

米経済統計が市場予想を上回ったほか、欧州当局は債務危機 の収束へ向けた措置を実施するとの観測が広がり、株式相場は3日 連続で上昇。それまでの下落局面でS&P500種は4月の年初来高 値から20%下げた水準をいったんは下回り、弱気相場入り直前まで 下げる場面もあった。

◎米国債市場

米国債相場は3日続落。欧州各国が債務危機解決に向けた取り組 みを強めているとの観測から、米国債の安全需要が後退した。

30年債利回りは上昇。この日発表された新規失業保険申請件数は 増加したものの、増加幅は市場予想を下回った。欧州中央銀行(EC B)のトリシェ総裁は、ECBによるカバード債の購入再開を明らか にした。また2回の流動性オペによって期間12カ月と13カ月の資金 を無制限に供給することも発表した。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーのチーフ債券ストラテ ジスト、ケビン・フラナガン氏(ニューヨーク在勤)は、「欧州でわず かではあるが前向きな動きが出ていることで、十分な政策対応がなさ れた場合に米国債市場で予想し得る反応の兆しが若干見られている」 と指摘。その上で、「まだ取り組むべき世界的な問題が数多くある」と 付け加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時32分現在、30年債利回りは前日比9ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)上昇の2.94%。同年債(表面利率3.75%、 2041年8月償還)価格は2下げて115 30/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。欧州の当局者がソブリン債危機 の抑制で前進しているとの楽観が広がり、商品や株が上昇したことが 背景。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は一時2.6%高。 銅や銀がけん引した。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は、E CBがカバード債の購入と期間1年以上の長期資金の供給を再開する と発表した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レ シュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「金は昔ながらの商品 相場らしい値動きに戻った」と指摘。「現物需要が相場の支えになっ ている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比11.60ドル(0.7%)高の1オンス=1653.20ド ルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。2日間の上げ幅は2月以来の 最大となった。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が危機対応と して債券購入プログラムを発表したことが手掛かり。

トリシェ総裁はベルリンでの記者会見で、カバード債の購入と期 間1年以上の長期資金の供給を再開すると明らかにした。ソブリン債 危機の波及が脅威となっていることに対応した。原油はこれより先、 下落する場面もあった。同総裁がユーロ圏経済は「強い下振れリスク」 に直面していると述べたことが背景。

PFGベストの調査部門バイスプレジデント、フィル・フリン氏 (シカゴ在勤)は「市場はトリシェ総裁の発言に翻弄された」と指摘。 「最初は下落したが、ECBが一段の流動性を供給すると発表したた め値を戻した。刺激措置は需要と相場の両方にとって強気だ」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比2.91ドル(3.65%)高の1バレル=82.59ドルで終了。過去 2日間では9.1%高と、2月22-23日以来の大幅上昇となった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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