NY外為:ユーロが対円とドルで上昇、ECBの危機対応策を好感

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルと対円で上昇。欧州中央銀行(ECB)の資産購入 プログラムと長期資金供給の再開で、投資家は危機に陥った市場が 活力を取り戻すとみている。

トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が、域内の景気は「激し い下振れリスク」に直面していると述べたことを手掛かりに、ユー ロは一時下落する場面もあった。英中銀が大方の市場予想に反して 資産買い取りプログラムの規模拡大を発表すると、英ポンドは売ら れた。ブラジル・レアルは上昇。予想以上にインフレが加速し、同 国中銀が利下げのペースを緩めるとの見方が強まったのが背景。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略グローバル責任者、 マーク・チャンドラー氏(ニューヨーク在勤)は、「ECBの発表 内容と金融機関への支援拡大観測で、ショートカバー(売り方の買 い戻し)が誘発されている」と述べ、「買い安心感による上昇だ」 と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対円で0.6%上 昇して1ユーロ=103円09銭。ユーロは対ドルで0.7%高の1ユ ーロ=1.3437ドル。一時は0.8%安まで売り込まれていた。円は 対ドルで0.1%上昇して1ドル=76円72銭。

英ポンドは対ドルで0.1%下落。ユーロに対しては0.8%下げ た。

ECBは6日、ベルリンで定例政策委員会を開き、政策金利を

1.5%に据え置くことを決めた。ブルームバーグ・ニュースが実施 したエコノミスト調査では、52人中41人が据え置きを予想した。

ECBの危機対応策

ECBはカバード債の購入と期間1年以上の長期資金の供給を 再開する。トリシェ総裁が自身にとって最後の定例政策委員会後の 記者会見で発表した。ソブリン債危機が短期金融市場を脅かす中で、 ECBとしての危機対応を打ち出した。トリシェ総裁は10月31日 をもって任期を満了し、イタリア中銀のドラギ総裁が11月から新 ECB総裁となる。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの調査担 当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤)は、 「流動性供給に関してECBから何も援助がないわけではなく、あ る程度の支援を受けられることが分かり、投資家は若干の安心感を 抱いている」と述べた。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、9月27日まで の1週間で、ユーロの対ドルでの下落を見込んだネットショート (売り越し)は8万2473枚と、2010年6月以来で最高となった。

英中銀の資産買い取りプログラム

イングランド銀行(英中央銀行)は、資産買い取りプログラム の規模を2750億ポンドと、750億ポンド拡大することを決定。ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によると予想 の中央値は買い取り額の据え置きだった。英政策金利は0.5%に維 持された。ブルームバーグが調査したエコノミストでは53人全員 が据え置きを予想していた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は0.5%下げて78.582。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE