アップル・ファン、ジョブズ氏悼む-iPhoneともし徹夜のお別れ

アップルの共同創業者スティー ブ・ジョブズ氏の訃報を受け、同社の製品をこよなく愛するファンは 世界中で同氏を悼んだ。音楽の聞き方から携帯電話の使い方、コンピ ューターでの遊び方と、現代生活のあり方の多くを変えた天才に哀悼 の意を表した。

カリフォルニア州クパチーノにあるアップルの本社には半旗が掲 げられ、バグパイプが賛美歌「アメイジング・グレイス(素晴らしき 恩寵)」を奏でる中、人々はアップルのタブレット端末「iPad (アイパッド)」に表示されたジョブズ氏の遺影の前に花を捧げた。

ニューヨークから香港まで世界中で、アップルの直営店には同氏 を悼むファンが詰め掛けた。サンフランシスコのミッションドロレス 公園では集まった人々がアップルの携帯電話「iPhone(アイフ ォーン)」をろうそく代わりにともし、夜を徹してジョブズ氏に最後 の別れを告げた。

追悼に加わっていたサンフランシスコ在住のクリストファー・ス ミスさん(40)は「アップルを今日のアップルたらしめていた物語 の一部はジョブズ氏とともに消える」と話した。「先見性と勇気、揺 るぎのない熱意があればただ一人の人間が世界を変えることが今でも 可能だというその事実に敬意を表すために来た。私のコミュニケーシ ョン、世界との関わりの多くは、ジョブズ氏が生み出したものを通し て起こっている」と語った。

8月にアップルの最高経営責任者(CEO)を辞任していたジョ ブズ氏は5日に死去した。56歳だった。同氏は2003年に膵臓(す いぞう)がんの一種で珍しい型の神経内分泌がんと診断され、闘病を 続けていた。