欧州危機でトレーディング急減、銀行が債券投資敬遠-クレジット市場

欧州危機が信用市場の取引を圧迫 している。銀行は債券投資を前回のリセッション(景気後退)の最悪 期以後の最低水準に減らしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のデータによれば、米国のプラ イマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)は5月から社債保有 を33%減らし、635億ドル(約4兆8700億円)とした。2009年4月 に記録した5年ぶりの低水準から40億ドル以内の水準となっている。

バークレイズ・キャピタルがまとめた「トレース」のデータによ ると、投資適格級社債のトレーディングは2月以来27%減少し、債券 売買のコストを示す指数は2年余りでの最高水準となった。

欧州首脳らが域内の財政不均衡が世界的な銀行システムに影響し ないよう取り組み、米国の景気回復がなかなか固まらない中で、流動 性の喪失が米証券会社リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破 綻以降で最大のジャンク債損失につながっている。

新規の高利回り証券の発行はほとんどなく、債券市場の価格は08 年以来の大きな変動を示している。ドイチェ・インシュアランス・ア セット・マネジメントのマネジングディレクター(ニューヨーク在勤)、 トム・ファリナ氏は、「全てが極めて急速に動いている」と指摘した。