終末期の手術、高齢者のニーズ反映していない可能性-米ハーバード大

米国の高齢者が終末期に手術を受 けるかどうかは、本人の希望や必要性ではなく、年齢や居住地に関係し ている可能性のあることが、米ハーバード公衆衛生大学院の調査で明ら かになった。

医学誌ランセットに掲載され5日にオンラインで発表された同大学 院の調査結果によると、メディケア加入者のうち2008年に65歳以上 で死亡した約180万人のうち約3分の1が亡くなる前年に手術を受け ていた。メディケアは高齢者や障害者を対象とした米国の公的医療保険 制度。

ハーバード大教授(健康政策・管理)でリポートの主執筆者を務め たアシシュ・ジャー氏によると、手術の多くが死期の近い患者の病状改 善にはつながらなかった可能性が高い。

ジャー氏はインタビューで「多くの場所で不必要と思われる手術が 多数実施されている」と指摘。「患者が最後の数日間に何を望んでいる か、それらの目的を果たすためにどのように支援できるかといった、必 要な会話ができていない」と語る。

終末期の手術はインディアナ州マンシーで最も広く行われ、メディ ケア加入高齢者の34%以上が死亡する前年に手術を受けていた。この 比率はホノルルが最も低く、12%未満。リポートによると、終末期の 高齢者が手術を受ける比率の高さがメディケア関連の支出全体を押し上 げている。

調査によると、終末期の手術を経験する比率は年齢とともに低下し ている。メディケア加入者のうち08年に65歳で死亡した人のうち死 亡までの1年間に38%以上が手術を経験したのに対し、80歳では 35%だった。80-90歳では24%未満にとどまった。

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