米上院の対中制裁法案、WTOルールに違反する恐れ-訴訟リスクも

米上院は中国人民元の過小評価に 対応する対中制裁法案の審議入りを決めたが、国際貿易ルールに抵触 する可能性がある。

ジョージ・ワシントン大学のスティーブ・チャーノビッツ教授(法 学)は、元の過小評価分を埋め合わせるため、輸入される中国製品に 関税措置を求める権利を米企業に認める法案について、弱い通貨は補 助金ではないため、世界貿易機関(WTO)のルールに違反するとの 見方を示す。

WTO上級委員会のジェームズ・バッカス元委員長はインタビュ ーで、過小評価された通貨は全ての企業に有利に働くため、米国が為 替相場を理由に特定の業界に関税措置を講じることはできないと説明。 中国政府は法案が国際ルールに反すると主張しているが、そうした見 解が恐らく主流になるだろうと指摘する。

民主党の元下院議員(フロリダ州)で、現在は法律事務所グリー ンバーグ・トローリグ(ワシントン)に勤務するバッカス氏は「米国 はこの法案によって中国から提訴されるリスクにさらされ、WTOで 負ける恐れがある。米議会の元同僚らにこの問題を考慮することを強 く求めたい」と述べている。