NY外為:ドル下落、株高でリスク意欲が回復-成長国通貨に需要

ニューヨーク外国為替市場で は、ドルが主要通貨の大半に対して下落。株が上昇し、高利回り通 貨への需要が高まった。

ユーロは一時対ドルと円で下落していた。欧州中央銀行(E CB)が域内の景気浮揚策を発表する可能性があるとの見方が強ま った。英ポンドは対ドルとユーロで下落。第2四半期の英経済成長 のペース減速に反応した。メキシコ・ペソやブラジル・レアルなど 成長国通貨は上昇。9月の米サービス業景況指数が活動拡大を示し たことが好感された。

テンパス・コンサルティングの資本市場担当シニアバイスプ レジデント、グレッグ・サルバッジオ氏(ワシントン在勤)は「リ スク意欲がいくらか戻ったようだ。しかし、さほど強くはない」と 述べた。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数はニューヨーク時間午後5時現在、前日比0.2%低下 の78.938。前日は79.063だった。

ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.3348ドル。前 日は1.3349ドルだった。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル= 76円79銭。ペソは対ドルで1.4%高、ブラジル・レアルも対ド ルで1.4%値上がりした。

ISM非製造業総合景況指数

米供給管理協会(ISM)が発表した9月の非製造業総合景 況指数は53と、前月の53.3から低下した。ブルームバーグがま とめたエコノミスト予想の中央値は52.8だった。同指数で50は サービス業活動の拡大と縮小の境目を示す。ISM統計発表後にリ スクが高いとされる資産への買いが膨らんだ。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セ レブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は、「ISM指数は、経済成長 は減速しているがリセッション(景気後退)ではないことと一致して おり、これが今の投資家の見方になりつつある」と述べた。

英政府統計局(ONS)が発表した4-6月期国内総生産 (GDP)確定値は前期比0.1%増と、改定値の0.2%増から下 方修正された。個人消費は0.8%減と、2009年1-3月(第1四 半期)以降で最大の落ち込みとなった。

ポンドは対ドルで0.2%下落した。

スイス・フランが安い

スイス・フランはドルとユーロに対し、それぞれ0.7%下落し た。

ECBが6日の定例政策委員会で景気浮揚を狙って政策金利を 引き下げるとの予想もある。ブルームバーグがまとめたエコノミスト 52人を対象に実施した調査結果によると、11人がECBは政策金 利を少なくとも0.25ポイント引き下げると予想している。現在の金 利は1.5%。残りは据え置きとみている。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはイタ リアの格付けを「Aa2」から「A2」に3段階引き下げた。同国 政府が慢性的な低成長の中で債務の削減に苦戦するとの懸念が理由。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がEUの行政執行機 関である欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)を引用して報 じたところによると、レーン委員は、域内で連携・協調したアプロ ーチが必要との「共通認識」を持っているとした上で、実行に移す ための「正式な決定」にはまだ至っていないと語った。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は、「欧州の政策当局者がメルトダウンを回避す るために、積極的な対応で臨む意思があることを知りたいだけだ」と 述べ、「最近のユーロは相当な圧力を受けているので、ECBが何ら かの緩和的な政策を発表すれば、ユーロへのリスクプレミアムが押し 下げられ、ユーロ買いを支えるかもしれない」と話した。