豪国債スプレッド縮小、来月にも利下げの観測高まる-クレジット市場

オーストラリア国債の利回りが、 米国債利回りとの比較で1年8カ月ぶりの低水準となった。スティー ブンス総裁率いる豪準備銀行(中央銀行)が、先進国で最高水準にあ る政策金利引き下げへの意欲を示唆したことが材料となっている。

豪2年物国債の米国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は 322ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、2010年2月3 日以来の小幅水準に縮小した。今年1月3日時点では458bpだった。 シドニー先物取引所の銀行間金利先物に基づくと、市場は豪中銀が11 月までに政策金利を4.75%から4.25%に引き下げる可能性を80%と みている。

スティーブンス総裁は4日の金融政策決定会合後の声明で、イン フレが鈍化したため利下げ余地が生まれるかもしれないと示唆した。 豪州ではここ数カ月、企業と消費者の信頼感が低下し、失業率は8月 に10カ月ぶりの高水準に達した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の金利調査責 任者、トニー・モリス氏(シドニー在勤)は、「年限がより短い債券 の利回りは現在、景気減速に対応する可能性を開きつつある豪中銀の 動きに影響を受けている」と指摘。「豪中銀が来月にも利下げする可 能性がある中で、利回りを大幅に上昇させる材料は見当たらない」と 述べた。

スティーブンス総裁は声明で、「インフレ見通し改善で、必要な ら需要を若干支える金融政策の余地が広がるだろう」との見解を示し た。これを受けて、豪ドルは対米ドルで10年9月以来の安値を付け た。

豪2年物国債の利回りは4日、前日比13bp低下し3.46%とな った。2月9日には年初来最高の5.21%を付けていた。豪10年物国 債利回りは前日比10bp低下の4%で、同年限の米国債とのスプレッ ドは223bp。