ムーディーズ:「トリプルA」以外のユーロ導入国は格下げの可能性

米格付け会社ムーディーズ・イン ベスターズ・サービスは、ユーロ導入国で格付けが最上級の「Aaa (トリプルA)」より低い国は格下げとなる可能性があるとの見解を示 した。

ムーディーズは4日の発表資料で、「ユーロ圏で最強の国以外は、 格付けに持続的な負の圧力を受ける可能性が大きい。従って、Aaa より低い国の中で高い格付けを保持できる国は少なくなるとムーディ ーズは予想している」と説明。最上級格付けの国については、格下げ の要因となり得る差し迫った圧力は見当たらないと付け加えた。

同社は4日にイタリアの格付けを1993年以来ほぼ20年ぶりに引 き下げ、従来の「Aa2」から3段階低い「A2」とした。慢性的な 低成長の下で同国政府による債務削減策が難航するとの懸念が理由。

同社はまた、「一部の欧州ソブリン債市場では、深刻な信頼喪失が あった。ムーディーズはこうした極めて軟弱な市場センチメントが持 続する公算が大きいとみている」と分析。「もはや流動性支援で対処で きるような一時的な問題ではなく、一部のユーロ圏諸国の政府は信頼 喪失による一段と大きな影響を受けつつある」とした。

同社はさらに、景気が急回復せず、市場の信頼も欠如している状 況では、ユーロ圏諸国は「ある時点で相互支援のレベルを高めるか、 もしくはさらなるデフォルト(債務不履行)に対処するかの選択を迫 られるだろう」と指摘し、「ユーロ圏当局者が採用する可能性がより高 いのは前者の選択肢だ」とした。