iPhone4S、14日発売、KDDI参入で競争-料金などカギ

アップルの多機能携帯電話の次期 モデル「iPhone(アイフォーン)4S」をKDDIとソフトバ ンクが販売する。アイフォーンは国内でソフトバンクの実質的な独占 販売体制から競争下での販売へと移るが、両社の見通しについて、市 場では今後発表される料金プランなどがカギになるとの見方が出て いる。

アップルが5日未明(日本時間)に発表したアイフォーン4Sの 発売日は14日。KDDIとソフトバンクは7日から予約を受け付け る。ソフトバンクは14日に発売するが、KDDIは未定としている。

KDDIの広報担当者、櫻井桂一氏は5日朝、ブルームバーグ・ ニュースの電話取材に対し、「アイフォーンを販売することは事実」 と述べたが、「時期、機種、料金などの詳細については決まり次第発 表する」と語った。ソフトバンク広報担当の中山直樹氏は、アイフォ ーン4Sの端末価格や、料金体系など「詳細は決まり次第発表する」 としている。

ソフトバンクはアイフォーンの独占的な取り扱いで、月間契約者 純増数は1年半近く首位を続けてきた。同社にとって今や販売の重要 な柱となっているだけに、KDDIの販売開始によって、通信会社間 での顧客の流れや新規契約者の獲得競争への影響が市場で注目され ている。

両社のアイフォーンの契約者数をめぐる競争について、東海東京 調査センターの角田佑介アナリストは、「料金プランがカギ」を握る との認識を示した。

料金競争

またコスモ証券の川崎朝映アナリストは、「消費者のイメージと しては、KDDIのネットワークがつながりやすい、というイメージ があり、ソフトバンクは短期的には、純増数が減る可能性もある」と 指摘。ただ、顧客数の増加は基地局への負担を高めるため、「つなが りやすいイメージがいつまで続くかは分からない」とも述べた。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、KDDIについて「顧 客は獲得できるが、収益に結び付かない可能性が高い」と指摘。料金 プランについては、「どちらかが割高だとお客さんが流れてしまうの で料金競争になる」と分析した。

発表を受け、ソフトバンクの株価は一時、前日比3.3%安の2341 円まで下落。一方、KDDIの株価は取引開始後、同2%高の56万 9000円を付けたが、その後は前日終値水準を下回って推移、午後零 時52分現在では同0.5%安の55万5000円で取引されている。

アイフォーンは07年6月に米国で発売開始。国内では08年から ソフトバンクが独占的に取り扱いを開始した。調査会社MM総研によ ると、11年3月末の国内スマートフォン契約数シェアは50%とトッ プとなっている。

電気通信事業者協会がまとめた携帯電話・PHS契約数によると、 8月の新規契約から解約を除いた純増数は、ソフトバンクが23万 9000件と10年4月以来、17カ月連続で首位。ドコモの18万2100件、 KDDIの7万3000件を大きく引き離している。

取材協力:藤村奈央子、沢和世