【個別銘柄】銀行、東電、7&i、Fリテ、コマツ、DeNA、IT

きょうの日本株市場で、株価変動 材料が出た銘柄の終値は以下の通り。

大手銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前 日比1.8%安の325円、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が

2.3%安の2066円。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サ ービスは4日、イタリア政府が慢性的な低成長の中で債務の削減に苦 戦するとの懸念から、同国債の格付けを、「Aa2」から「A2」に3 段階引き下げた。1993年5月以来、ほぼ20年ぶりの格下げで、金融 システム不安の高まりや金融機関が保有する同国債をめぐる損失発生 を懸念する売りが先行した。

東京電力(9501):12%安の203円。政府の「東京電力に関する経 営・財務調査委員会」が7400人の人員削減を求める報告書をまとめた ことについて、藤本孝副社長は「厳しい」との認識を示したと5日付 の毎日新聞朝刊が報道。来夏の電力需給も、原発の再稼働がなければ 厳しいとの危機感を表したという。経営の先行き不透明感から売りが 膨らみ、東証1部の下落率1位。一時200円ちょうどまであった。

セブン&アイ・ホールディングス(3382):午後に急伸し、5.1% 高の2304円。新規出店やたばこ増税の効果でコンビニエンスストアの 売り上げが伸びたことなどで、2012年2月期の連結純利益予想を従来 比5%増額し、前期比13%増の1270億円を見込むと4日に発表した。 会社側は、きょう午前に決算説明会を開催。クレディ・スイス証券に よると、中期的にROE(株主資本利益率)10%を目指し、自己株取 得なども選択肢から外さないとの方針を表明したといい、今後の資本 効率の向上を期待する買いが広がった。

ファーストリテイリング(9983):4%安の1万3340円。厳しい 残暑が続き、秋冬物販売の動きが鈍く、国内ユニクロ事業の9月の既 存店売上高は前年同月比10.7%減だったと4日に発表。JPモルガン 証券は、投資判断を「中立」から「アンダーウエート」に、目標株価 を1万3300円から1万2800円に下げた。新たに販売をけん引する商 品の不足などに対する懸念や、12年8月期連結営業利益のコンセンサ ス予想が未達となる可能性、バリュエーションの割高感を指摘した。

コマツ(6301):5.3%安の1458円。シティグループ証券は4日付 で、同社の目標株価を2200円から1750円に下方修正した。今後数カ 月、季節要因から中国の油圧ショベル需要が改善する可能性はあるが、 円高基調や北米の機械需要下振れ懸念から、会社側は12年3月期の営 業利益予想を下方修正する必要があると見る。

日本板硝子(5202):4.9%安の154円と3日続落し、1998年1月 以来の安値。同社は11年3月期売上高のうち、欧州の割合が約4割を 占め、立花証券の大塚芳宏アナリストは「欧州の景気減速懸念が高ま っていることから、嫌気売りされても仕方がない」とした。会社側で は12年3月期について、下期からの回復を予想するが、大塚氏は「相 当難しい状況」と見ている。

太陽誘電(6976):8.1%安の488円。クレディ・スイス証券は4 日、投資判断を「アウトパフォーム」から「アンダーパフォーム」へ、 目標株価を1300円から400円に下げた。収益源であるMLCC(積層 セラミックコンデンサー)事業が需要低迷や低稼働、単価下落で赤字 転落すると予測。12年3月期の連結営業利益予想を100億円の黒字か ら72億円の赤字に修正した。

ディー・エヌ・エー(2432):8.1%高の3530円。チリのゲーム開 発会社「アタカマ・ラブズ」の発行済株式を取得し子会社化した、と 4日に発表。グローバル版の「モバゲー」向けソーシャルゲームの委 託開発を行うという。スマートフォン向けアプリ版ソーシャルゲーム の開発人員体制の拡大計画の一環。また、TBSホールディングスと のプロ野球横浜ベイスターズ買収をめぐる交渉が決裂した、と一部ス ポーツ紙で報じられたことも市場で材料視された。

川崎重工業(7012):5.9%安の175円。バークレイズ・キャピタ ル証券は4日、目標株価を320円から230円に引き下げた。上期好調 の油圧機器が下期は不透明なほか、円高で為替感応度の大きい船舶や モーター・サイクルは会社計画を下回ると予想。12年3月期の連結営 業利益予想を540億円から472億円に見直した。会社計画は500億円。

川崎汽船(9107):4.7%安の9107円で2000年2月以来の安値。 JPモルガン証券は4日、投資判断を「オーバーウエート」から「中 立」に、目標株価を230円から140円に見直した。下期にかけて想定 以上に業績と財務状況が悪化するリスクが高まっており、投資のリス ク・リターンバランスが悪化していると指摘。市況が改善している不 定期船で、下期悪化を計画している点がネガティブとした。

三井造船(7003):4.2%安の115円。バークレイズ・キャピタル 証券は4日、12年3月期の営業利益予想を291億円から282億円に引 き下げた。造船事業における高採算船の消滅と、船舶用ディーゼル・ エンジンの受注価格下落による業績悪化を考慮すると、株価の下落余 地はまだ大きいとしている。

ITホールディングス(3626):6.7%高の785円。受注堅調やコ スト削減効果で、4-9月期の連結営業利益は従来計画の30億円を 33%上回る40億円になったもよう、と4日に発表。前年同期比では、 減益率がこれまでの36%から14%に縮小するため、収益改善を好感す る買いが入った。ドイツ証券では、産業分野の受注回復、データセン ター新設のコストを除くと上期はやや営業増益だったことなどから、 今回の発表は業績の安心感を与えるものだったと指摘した。

ルネサスエレクトロニクス(6723):3.7%高の540円。震災によ る工場の被災や急激な円高で収益が悪化したとし、12年1月から3カ 月間、月例賃金を7.5%減額することで労使間合意したと5日付の日 本経済新聞朝刊が報道。今冬のボーナスは12%カット、一部手当も減 額するといい、経営コストの軽減につながるとみられた。

九州電力(9508):4.9%安の1127円。玄海原子力発電所4号機が 4日午後に自動停止した。原子力安全・保安院の発表によると、復水 器の真空度異常の発生に伴うもので、今事象に伴う外部への放射性物 質の影響はないという。産経新聞オンライン版が5日伝えたところに よると、九州電では原発全6基のうち5基が停止、残る1基も12月に 定期検査に入るため、冬場の電力需要期対応への不透明感が広がった。

大東建託(1878):4%高の7280円。4-9月期の受注高が前年 同期比25%増となり、会社計画を超過したとして野村証券では4日、 目標株価を8000円から8300円に引き上げた。13年3月期の1株当た り配当予想345円をベースに考えると、配当利回りが4.2%で、割安 感が残ると指摘している。

東京応化工業(4186):3.9%安の1425円。ドイツ証券では4日、 目標株価を従来の1800円から1600円に引き下げた。投資判断「ホー ルド」は継続。同証では電子材料大手の上期決算発表を控え、各社の 業績予想を見直しており、最終需要の低迷など足元のファンダメンタ ルズは弱く、当面は同セクターでトップピックは不在としている。

GMOインターネット(9449):4.9%高の323円。いちよし経済 研究所は4日、投資判断を新規に「A(買い)」とし、妥当株価を480 円に据えた。安定したストック収益を誇るドメイン取得やレンタルサ ーバーといった企業向け事業に加え、インターネット証券やソーシャ ルゲームなど消費者向け事業の成長性を評価。11年12月期の連結営 業利益は会社計画の70億円を上回る前期比31%増の75億円、12年 12月期は82億円と見込み、中期的に約10%の利益成長が継続、最高 益の更新が続くと予想している。

インスペック(6656):制限値幅いっぱいのストップ高となる5000 円(18%)高の3万2200円。同社は4日、基板AOI(精密基板パタ ーン検査装置)SXシリーズを国内新規ユーザーから新たに受注した、 と発表した。業績への影響は分かり次第、開示するとしている。

京王ズホールディングス(3731):16%安の2万10円と続落。同 社は4日、過年度決算の訂正による各決算期への影響額に関する資料 で、不適切な取引および訂正の対象となり得る会計処理の影響額につ いて開示したが、東証では4日付で監理銘柄(審査中)に追加指定し たため、株式売買に対する不透明感が続いた。

--取材協力:渡辺美慧  Editors:Shintaro Inkyo

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