10月4日の米国マーケットサマリー:株が反発、欧州協調の報道で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3324 1.3176 ドル/円 76.93 76.63 ユーロ/円 102.50 100.97

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,808.71 +153.41 +1.4% S&P500種 1,123.94 +24.71 +2.2% ナスダック総合指数 2,404.82 +68.99 +3.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .26% +.02 米国債10年物 1.83% +.08 米国債30年物 2.81% +.09

商品 (中心限月) 終値 前営業日比  変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,616.00 -41.70 -2.52% 原油先物 (ドル/バレル)  77.17 -.44 -.57%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで上昇。欧州時 間には8カ月ぶり安値を付けていた。バーナンキ連邦準備制度理事会 (FRB)議長が、景気浮揚のために追加措置を取る用意があると述 べたことから、米連邦公開市場委員会(FOMC)がさらなる金融緩 和措置を発表するとの観測が高まった。

ユーロは対ドルで3日ぶりに上昇。米当局が量的緩和第3弾を 実施した場合、ドルの価値が下落するとの見方が背景にある。米株式 相場が下げ渋るに伴ってユーロは上げ幅を拡大、高利回り通貨も上昇 した。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・ フォチェスキ氏は「景気を支えるために一段の措置を取る用意がある と述べたバーナンキ議長の発言は、相場に強い支援材料となった」と 述べ、「ユーロはまた、米国株が急落しなかったことにも反応した」 と続けた。

ニューヨーク時間午後2時36分現在、ユーロは対ドルで0.6% 上昇して1ユーロ=1.3255ドル。前日は1.3176ドルだった。ユ ーロは円に対しては1%上昇して、1ユーロ=101円95銭。前日は 100円97銭。ドルは対円で0.4%上げて76円93銭。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。取引終了直前に急上昇し、日中の下げから反 転した。欧州当局が銀行への資本増強で協調する手段を検討している との報道が好感されたほか、割安感が買いを誘った。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比2.3%高の1123.95。一時は2.2%安と、4月に 付けた年初来高値からの下落率が20%を超え、そのまま終了すれば 弱気相場入りと見なされる領域に下げていた。

INGインベストメント・マネジメントで資産配分責任者を務め るポール・ゼムスキー氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、 「これまでが売られ過ぎだった」とし、「最近の米経済統計は悪くな かった。米連邦準備制度理事会(FRB)も弾切れではないと表明し た。米国にリセッション(景気後退)の兆候は見られないにもかかわ らず、市場はそれを織り込んでいた」と指摘した。

相場は取引終了1時間前にそれまでの下げから反発。英紙フィナ ンシャル・タイムズ(FT)が伝えたところによると、欧州連合(E U)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)は、 ソブリン債危機に歯止めをかけるために域内の協調した取り組みが必 要だとの「共通認識が高まっている」との見解を示した。

この日は世界的に株安が進んでいた。ギリシャ債の保有者は損失 負担の拡大を迫られる可能性があると一部当局者が示唆したことが背 景にある。ドイツ銀行は2011年の利益目標を撤回するとともに、 500人を削減する計画と保有ギリシャ債での追加評価損を明らかに した。欧州債務危機の影響で顧客活動の大幅減速が止まらないと説明 した。

S&P500種は一時、朝方の下げを埋める場面もあった。バー ナンキFRB議長が上下両院合同経済委員会で証言し、FOMCは 「景気動向の注視を続け、物価を安定させつつより力強い景気回復を 後押しするため、適切な形でさらなる行動を取る用意がある」と語っ たことが手掛かり。

◎米国債市場

米国債相場は小幅安。30年債利回りは約2年ぶり低水準から上 昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証 言で、景気押し上げのため連邦公開市場委員会(FOMC)は追加措 置を講じる用意があると述べたことが手掛かり。

10年債利回りも上昇した。前日は8週間で最大の低下を記録し ていた。ニューヨーク連銀はこの日、オペレーション・ツイスト(ツ イストオペ)を実施し、償還期限が2019年11月から21年8月ま での米国債45億9000万ドル相当を買い入れた。米国株相場が午後 に下げを拡大したことから、国債は下落幅を縮めた。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレ クター、ラリー・ミルスタイン氏は「バーナンキ議長がFOMCには さらなる手段があり必要に応じて行動を起こす用意があると示唆した ことで、インフレに対する懸念が生じ、30年債が売られた」と指摘。 「多少のリスクプレミアムが組み込まれつつある」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時半現在、30年債利回りは前日比2ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.75%。同年債 (表面利率3.75%、2041年8月償還)価格は18/32下げて 120 7/32。利回りは一時2.69%と、09年1月以来の低水準を付 けた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。1週間ぶりの大幅安となった。 他の市場での損失を穴埋めするため金の利益を確定する動きが広がっ た。

S&P500種株価指数は弱気相場入りの領域に下落した。第2 次ギリシャ救済が白紙に戻れば、欧州債務危機の波及で銀行の経営が 脅かされるとの懸念が強まった。商品24銘柄で構成するS&PのG SCI指数は10カ月ぶりの低水準となった。銀と銅、鉛が特に下げ た。金は先月6日に1923.70ドルと過去最高値を更新して以降、 16%値下がりしている。

商品調査会社ロジック・アドバイザーズ(ニュージャージー州) のパートナー、ウィリアム・オニール氏は電話インタビューで「市場 が全体的に神経質になっているため、金だけでなくすべての資産で手 仕舞いの動きがみられる」と指摘。「リスク回避の心理が働いている」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比41.70ドル(2.5%)安の1オンス=1616ドル で終了。終値では先月26日以来の大幅下落となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3日続落し、1年ぶりの安値を付け た。米欧経済への信頼感が失われ、燃料需要が落ち込むとの懸念が強 まった。

ユーロ圏の財務相らはギリシャ救済での民間セクターの関与拡大 を示唆した。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議 長が景気刺激に向けた行動は終了していない可能性があると示唆した ほか、サウジアラビアの治安部隊が武装勢力の攻撃で負傷したと伝わ ると、原油は下げ渋る展開となった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「リセッショ ンへの不安が原油を押し下げている」と指摘。「経済の面で一定の明 るい材料が見られるまで相場は下落するだろう。次の支持線を見いだ す必要があり、それは70ドル前後となろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比1.94ドル(2.50%)安の1バレル=75.67ドルで終了。終 値では昨年9月23日以来の安値となった。過去3日間では7.9%の 値下がり。

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