米国債:下落、欧州当局が銀行の資本増強で協調との報道で

米国債相場は下落。30年債利回 りは約2年ぶり低水準から上昇した。欧州連合(EU)当局が銀行の 資本増強で協調するとの見通しから売りが出た。

10年債利回り前日に8週間で最大の低下を記録したものの、こ の日は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道を手掛かりに上 昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は議会証 言で、景気押し上げのため連邦公開市場委員会(FOMC)は追加措 置を講じる用意があると述べた。ニューヨーク連銀はこの日、オペレ ーション・ツイスト(ツイストオペ)を実施し、償還期限が2019年 11月から21年8月までの米国債45億9000万ドル相当を買い入れ た。

ジェフリーズ・グループの債券金利部門共同責任者、クリストフ ァー・ビュリー氏(ニューヨーク在勤)は「現在、市場はとにかく楽 観的なものを求めている」と指摘。「さまざまな話に市場は反応して いる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時6分現在、30年債利回りは前日比8 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.81%。同年 債(表面利率3.75%、2041年8月償還)価格は1 25/32下げて 119ちょうど。利回りは一時2.69%と、09年1月以来の低水準を 付けた。

S&P500種株価指数は2.2%下げる場面があったが、終盤に 急進し2.3%高で終えた。

FT紙報道

FTによると、EUの行政執行機関、欧州委員会のレーン委員 (経済・通貨担当)は、ソブリン債危機に歯止めをかけるために域内 の協調した取り組みが必要だとの「共通認識が高まっている」との見 解を示した。

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがイタリ ア国債の格付けを「Aa2」から「A2」に引き下げると、米国債は 下げ渋った。ムーディーズはイタリア国債の格付け見通しについては 「ネガティブ」としている。

10年債利回りは7bp上昇の1.82%。前日には16bpと、8 月8日以来の大幅な下げとなっていた。9月23日には1.6714%と 過去最低を更新した。2年債利回りはこの日、2bp上昇の0.25%。

ブルームバーグがまとめたデータによると、10年債利回りの相 対力指数(RSI、5日間)は9月22日以来で初めて前日に30を 下回った。これは方向転換を示唆している可能性がある。この日は

34.90。

議長証言

バーナンキ議長は4日、上下両院合同経済委員会で証言し、非伝 統的な金融政策で過去最高規模の刺激策を実施した後も追加措置を講 じる可能性を示唆した。

さらに、FOMCは「景気動向の注視を続け、物価を安定させつ つ、より力強い景気回復を後押しするため、適切な形でさらなる行動 を取る用意がある」と語った。

証言後の質疑応答でバーナンキ議長は、金融当局には新たな大規 模資産購入を現時点で実施する計画はないと説明。その上で、「いか なる可能性も排除しない」と続けた。

ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相) はルクセンブルクでのユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の会合 終了後の4日早朝に記者団に対し、「民間セクターの関与に関しては、 われわれは7月21日の決定以降の変化を考慮に入れる必要がある」 と述べ、「技術的修正について協議している」ことを明らかにした。 ただ、債務交換に修正を加える可能性について詳細には言及しなかっ た。

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