NY外為:ユーロは対ドル上昇、FRB議長の追加措置発言に反応

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルで上昇。欧州時間には8カ月ぶり安値を付けていた。 バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長が、景気浮揚のために 追加措置を取る用意があると述べたことから、米連邦公開市場委員会 (FOMC)がさらなる金融緩和措置を発表するとの観測が高まった。

ユーロは対ドルで3日ぶりに上昇。米当局が量的緩和第3弾を 実施した場合、ドルの価値が下落するとの見方が背景にある。欧州当 局者が域内金融機関の資本増強について協議しているとの観測を材料 にユーロは上げ幅を拡大、高利回り通貨も上昇した。米格付け会社ム ーディーズ・インベスターズ・サービスは、イタリア国債の格付けを 「Aa2」から「A2」に引き下げた。格付け見通しは「ネガティブ」 としている。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・ フォチェスキ氏は「景気を支えるために一段の措置を取る用意がある と述べたバーナンキ議長の発言は、相場に強い支援材料となった」と 述べた。

ニューヨーク時間午後4時27分現在、ユーロは対ドルで1.4% 上昇して1ユーロ=1.3363ドル。前日は1.3176ドルだった。ユ ーロは円に対しては1.7%上昇して、1ユーロ=102円71銭。前日 は100円97銭。ドルは対円で0.3%上げて76円84銭。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、欧州連合(EU) の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)を引用 し、欧州ソブリン債危機を収束させるため協調した対応が必要との共 通した見方が高まりつつあると報じた。

フラン下落

スイス・フランはユーロに対して下落。スイス国立銀行(SN B、中央銀行)が、フラン上昇をさらに抑制するために先月設定した 対ユーロでの上限水準を修正する可能性があるとの見方がある。

UBSの為替ストラテジスト、クリス・ウォーカー氏(ロンド ン在勤)は、「一段のフラン上昇を抑制するために上限の水準が変更 される可能性があるとの根拠のない憶測が飛び交っている」と述べ、 「投資家はフランのさらなる上昇を警戒しているようだ」と続けた。 SNBの広報担当はコメントを避けた。

ギリシャ支援

7月のギリシャ支援合意では1590億ユーロの救済策に投資家 が500億ユーロ負担する見通しが盛り込まれているが、ルクセンブ ルクで開かれたユーロ圏財務相会合(ユーログループ)では、これに ついての「技術的修正」が協議された。「民間セクターの関与」には 債務交換やロールオーバー(償還元本の再投資)が含まれている。

ユーログループはまた、ギリシャ融資の次回分80億ユーロの 実行に関する決定を今月13日より先送りした。決定延期はこれで2 回目。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米州G10通貨戦略責任者、 パレシュ・ウパダヤ氏(ニューヨーク在勤)は、「過去2日間の強い ユーロ売りの後で、投資家は一服している」と述べ、「ファンダメン タルズ(経済の基礎的諸条件)の改善がユーロを押し上げているわけ ではない。周辺国への懸念は引き続き市場で注目を集めるだろう」と 続けた。

バーナンキ議長は4日、上下両院合同経済委員会で証言し、景 気刺激に向けたFOMCの行動が8月と9月の措置にとどまらない可 能性があることを示唆した。