アジア融資額、半年ぶり低水準-資金調達コスト上昇や欧州銀行撤退で

アジアの融資額は7-9月(第3 四半期)に2四半期ぶりの低水準にとどまった。欧州の債務危機で銀 行の資金調達コストが上昇したことに加え、自国の市場で圧力にさら されている銀行が融資から撤退した。

ブルームバーグのデータによると、日本を除くアジア太平洋地域 のシンジケートローンは7-9月期に1047億ドル(約8兆円)に減少 し、968億ドルだった1-3月(第1四半期)以来の低水準となった。 ただ前年同期(932億ドル)からは12%増加した。欧州の銀行は不利 な情勢にあり、アレンジャー番付でクレディ・アグリコルCIBが 2002年以来初めて上位20位圏内から脱落した。

DBS銀行の協調融資担当マネジングディレクター、ボエイ・イ ン・チョン氏は「多くの銀行がすでに今年の融資目標を達成している こともあり、状況が改善し始めるまで少なくとも次の四半期は、一部 の欧州銀行を含め多くの銀行が参加を減らすだろう」と指摘した。

欧州の債務危機が広がるとの懸念が強まる中でドルの借り入れコ ストは上昇している。英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物ロ ンドン銀行間取引金利(LIBOR)は9月30日に0.37433%と、1 年1カ月ぶりの高水準に上昇した。

スタンダードチャータード銀行の資本市場担当グループ副責任者 のフィリップ・クラックネル氏は9月29日に香港から電話インタビュ ーに答え、「シンジケートローン市場は主にアジアと台湾の銀行に支え られているが、誰もが資金調達コストの上昇に直面している」と指摘 した。

クレディ・アグリコルのアレンジャー番付は7-9月期に21位と なり、昨年の17位から後退した。