日立建機:日産自とフォークリフト子会社の買収で交渉開始-関係者

国内建機2位の日立建機が、日産 自動車のフォークリフト子会社をめぐり、日産側と買収交渉を始めた ことが分かった。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。

非公開情報を理由に匿名を条件に話した関係者によると、日産自 が売却を検討しているのは日産フォークリフト(横浜市)。売却先の候 補として非上場のフォークリフトメーカー、TCM(大阪市)を保有 する日立建機などが浮上しているという。

日産フォークリフトは元々、日産自の産業機械事業部門だったが、 昨年10月の分社化で100%子会社となった。ウェブサイトによると、 日本のほか、米国やスペイン、スウェーデンに生産拠点があり、年間 約3万台のフォークリフトを生産している。

日産フォークリフトは非上場で決算情報を公開していないが、関 係者によると、直近の売上高は800億円程度で、黒字を確保している という。昨年の本体からの分離時の日産の発表資料によると、2009年 度の売上高は613億円だった。

日立建機は1999年にTCMと業務提携し、09年には同社の全株 式を取得して完全子会社化した。同社のウェブサイトによると、10年 度の売上高は725億円。日立建機の発行済み株式の約半分を日立製作 所が保有している。

日立建機・広報担当の平野耕太郎氏は、この売却交渉に関し、公 表していないことに対して「お答えできない」とコメントした。日産 自・広報担当のクリス・キ―フ氏は「コメントできない」と述べた。

90年代に経営不振に陥った日産自は99年に仏ルノー傘下入りし、 人員削減や事業整理などの再建策を進めてきた。子会社関係では06 年にディーゼルエンジンを製造する日産ディーゼル工業の全株式をス ウェーデンのボルボに売却し、資本関係を解消した例などがある。日 産自は99年に日産フォークリフトを米ナッコ・インダストリーズ・グ ループへの売却を3億ドル規模で進めていたが、交渉が破談となった 経緯がある。

国内フォークリフト業界は約4割のシェアを持つ豊田自動織機を 筆頭に日本輸送機(ニチユ)、コマツなど多くのメーカーがしのぎを削 っている。08年にはニチユが三菱重工と国内販売事業の統合を発表す るなど再編の動きもあった。

日産自は昨年の産機事業部門の分社化の発表で、フォークリフト 業界の厳しい事業環境下で持続的に成長していくため、意思決定の迅 速化と経営の機動力を高め、自主的な経営を確立することなどが目的 としていた。日産自のカルロス・ゴーン社長は20年に全世界の新車販 売台数の10%を電気自動車が占めるとの予測を示し、成長分野への集 中投資を進めている。

--取材協力:占部絵美 Editor:Hideki Asai

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