日経平均は目先8000円も、欧州不透明感が再燃-ING投信王子田氏

アイエヌジー投信の王子田賢史イ ンベストメント・マネジャーは、ギリシャを中心とした欧州債務問題 をめぐる先行き不透明感が強まる中、日本株は再び下値を警戒しなけ ればならない局面にある、とみている。同氏は、日経平均株価が目先 8000円前後まで下落する可能性も視野に入れている。

王子田氏は4日午前、ブルームバーグの電話取材に対し、「実体経 済の先行き悪化を見込んでも、ロジカルに考えれば、株価が現状の水 準からさらに一方的に下値を切り下げる状況にはない」と指摘。ただ、 「マーケット混乱の震源地の欧州で混乱が続く限り、本格的な反発は 期待できない。むしろ、市場参加者のセンチメント悪化を引き金に、 下値模索の展開に陥るリスクを意識せざるを得ない」と話した。

前週は、ドイツ連邦議会が欧州金融安定基金(EFSF)の機能 拡充案を可決し、ギリシャのデフォルト(債務不履行)への警戒感が 和らいだ。しかし、2日にギリシャ政府が2011年と12年の従来の財 政赤字削減目標を達成できないと発表し、一転して欧州連合(EU) や国際通貨基金(IMF)などによるギリシャへの支援継続に不透明 感が再燃している。「ギリシャをめぐる情勢はいたちごっこで、なかな か霧が晴れない」と、王子田氏は言う。

米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(F OMC)で、期間の短い証券を売って、代わりに残存期間の長い米国 債を買うオペレーション・ツイストの導入に踏み切ったことに対して も、王子田氏は懸念を示唆。「景気刺激の狙いでツイストオペに踏み切 ったものの、長期と短期の金利差縮小は金融機関の利ざやを圧迫する」 ため、金融システムに悪影響を与える可能性もある、と指摘する。

3日の米株式市場で、S&P500種株価指数を構成する10業種の うち金融株指数が最も下げた。同氏は、「欧州ソブリン債危機の打撃へ の警戒に加え、自国のツイストオペによる副作用に対する警戒も背景 にある」と見ていた。

欧米懸念を抱える中で王子田氏は、日経平均の当面の下値めどを 8000円程度と予想。4日の日本株市場(午前9時55分時点)では、 日経平均が一時前日比186円安の8359円まで下げ、9月26日に付け た終値での年初来安値(8374円)を下回る場面があった。