米国株:大幅続落、今年の最安値を更新-ギリシャ債懸念で売り

米株式相場は大幅続落。S&P 500種株価指数は13カ月ぶりの安値を付けた。この日発表された米 製造業景況指数や建設支出は予想外に前月比で上昇したものの、ギリ シャの債務危機懸念が重しとなったほか、バンク・オブ・アメリカ (BOA)の株価が約1カ月ぶりの大幅安となったことが背景にある。

S&P500種を構成する10業種のうち金融株指数が最も下げた。 BOAは9.6%安。アルコアは7%下落した。資源の需要が減退する との懸念が手掛かり。アメリカン航空の親会社、AMRの株価は 33%の急落。米国が再びリセッション(景気後退)入りに近づき、同 社は破産法申請を余儀なくされるとの観測が広がった。

S&P500種株価指数は前週末比2.9%安の1099.23と、終 値ベースで2010年9月8日以来の安値となった。ダウ工業株30種 平均も258.08ドル(2.4%)下げて10655.30と、約1年ぶり 安値に下落した。

シマング・キャナル・トラストの上級投資責任者、トム・ワース 氏は電話インタビューで「域内の問題が収束するまで欧州に注目が集 まるだろう」とし、「市場はリセッションを織り込んでおり、かなり 悲観的な見方が株価に反映されている。米供給管理協会(ISM)に よる製造業景況指数は、経済はゆっくりと成長しておりリセッション に入りつつあるのではないことを示している」と指摘した。

S&P500種は、弱気相場の目安となる年初来最高値から20% 安まであと1%に迫った。チャート分析で重要な水準を割り込むと、 下げ足が速まった。午後0時50分直前、8月8日に付けたそれまで の終値ベースでの年初来安値1119.46を下回った。

「売りが膨らむ」

シェーファーズ・インベストメント・リサーチのテクニカルアナ リスト、ライアン・デトリック氏は「弱気相場入りすると考える理由 はある」とした上で、「年初来安値を割った。この先、必ず売りが膨 らむ」と述べた。

ルクセンブルクでのユーロ圏財務相会合に先立ち、MSCI世界 指数は急落した。同会合では、ギリシャが2012年の財政赤字削減目 標を達成できなかった場合、債務危機からいかに金融機関を保護する かという問題や、欧州の救済基金を増強する方法について話し合う。 ユーロ圏財務相は10月13日に再び会合を開き、ギリシャが救済融 資の6回目の支払いを受けるためには現在の緊縮策で十分かどうかを 見極める。

金融株が安い

この日の朝方、ISMが発表した9月の製造業景況指数が予想に 反して前月から上昇したことを受け、株価は上げる場面もみられた。 また、米商務省が発表した8月の建設支出も予想外に増加。州政府や 地方自治体の支出が約2年ぶりの大幅な増加となったことが背景にあ る。

S&P500種の金融株指数は4.5%下落。BOAは9.6%安の

5.53ドルだった。欧州の金融当局は、ソブリン債危機が銀行に打撃 を与えかねないとの懸念を払拭し切れておらず、金融株には圧力がか かっている。

シティグループは9.8%安の23.11ドル。傘下のシティバンク 銀行が日本で行政処分を受ける可能性が出てきた。金融庁の検査で投 資信託など金融商品の販売に関連して説明体制などに不備があったこ とが指摘されたもよう。事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。

商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は0.9%下げた。 エネルギーや原料の需要が減退するとの懸念が手掛かり。アルミ生産 最大手の米アルコアは7%安の8.90ドル。

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