10月3日の米国マーケットサマリー:株は年初来安値、欧州懸念で

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3204 1.3387 ドル/円 76.63 77.06 ユーロ/円 101.18 103.12

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,655.23 -258.15 -2.4% S&P500種 1,099.20 -32.22 -2.8% ナスダック総合指数 2,335.83 -79.57 -3.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .24% -.01 米国債10年物 1.76% -.15 米国債30年物 2.74% -.18

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,657.70 +35.40 +2.18% 原油先物 (ドル/バレル) 76.83 -2.37 -2.99%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。円に対して約10 年ぶりの安値を付けた。救済基金の欧州金融安定ファシリティー(E FSF)の規模拡大をめぐり、欧州財務相の間で意見が対立している。

ユーロは対ドルで8カ月ぶり安値に下落。欧州中央銀行(E CB)次期総裁のドラギ・イタリア中銀総裁は、金融機関の「資金 調達問題」は信頼感の欠如がその原因の一つだと考えられると指摘 した。円は主要通貨のすべてに対して上昇。日本銀行が全国の企業 1万社以上を対象に行った企業短期経済観測調査(短観、9月調査) では改善が示されたものの、景況感は東日本大震災前の水準を回復 することはできなかった。この日のドルは、円に次ぐ良好なパフォ ーマンスだった。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの調査担 当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤)は「ユ ーロの動きは、協議が前進しないことへの失望感を反映している」と 述べた。

ニューヨーク時間午後2時4分現在、ユーロは対円で前営業日 比1.6%下落して1ユーロ=101円49銭。前週末は103円12銭 だった。一時は101円41銭と、2001年6月以来の安値を付けた。 ユーロは対ドルで1.1%下げて1ユーロ=1.3244ドル。前週末は

1.3387ドルだった。一時は1.3233ドルと、1月18日以来の安 値まで下げた。ドルは円に対して0.5%安の1ドル=76円66銭。

◎米国株式市場

米株式相場は大幅続落。S&P500種株価指数は13カ月ぶりの 安値を付けた。この日発表された米製造業景況指数や建設支出は予想 外に前月比で上昇したものの、ギリシャの債務危機懸念が重しとなっ たほか、バンク・オブ・アメリカ(BOA)の株価が約1カ月ぶりの 大幅安となったことが背景にある。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比2.9%安の1099.23。銀行株指数が最も下げた。B OA株は9.6%安となっている。

S&P500種は、テクニカル分析をもとに投資判断するアナリス トが基準と見なす一連の価格を割り込んだことから、下げを拡大した。 午後0時50分直前、終値ベースで8月8日に付けた年初来の最安値

1119.46を下回った。

セキュリティー・グローバル・インベスターズで260億ドルの 運用に携わるマーク・ブロンゾ氏は引け前に電子メールで、「マクロ のニュースに影響されたテクニカルな動きだ」と指摘。「今日の終値 が重要になる。S&P500種が反発して1120を上回ればプラス材 料だ。そうならない場合は、今週は厳しい一週間になるかもしれない。 市場は堅調とは程遠く、足元では前向きな材料が無視され、欧州連合 (EU)やギリシャにばかり注目し続けている」と述べた。

ルクセンブルクでこの日行われたユーロ圏財務相会合に先立ち、 MSCIワールド指数は急落した。同会合では、ギリシャが2012年 の財政赤字削減目標を達成できなかった場合、債務危機からいかに金 融機関を保護するかという問題や、欧州の救済基金を増強する方法に ついて話し合われた。ユーロ圏財務相は10月13日に再び会合を開 き、ギリシャが救済融資の第6弾を受けるためには現在の緊縮策で十 分かどうかを見極める。

◎米国債市場

米国債市場では、30年債が上昇。ニューヨーク連銀が長期債25 億ドルを購入したことに反応した。また欧州の財政懸念も手掛かりと なった。30年債は7-9月(第3四半期)、四半期としては2008 年以来の大幅高となっていた。

10年債利回りは1週間ぶり低水準を付けた。米供給管理協会 (ISM)が発表した9月の製造業景況指数が市場予想に反して上昇 したことを受けて、利回りは下げを縮める場面もあった。ニューヨー ク連銀によるオペレーション・ツイスト(ツイストオペ)がこの日開 始され、5年債と30年債の利回り格差は約2年で最小となった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレ ーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「米国の経 済指標は改善しているが、主な懸念は欧州の状況だ」と指摘。「IS Mが発表された時は売りが出たが、それ以降は買われている。当社は 欧州の動向を注視していく」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後3時23分現在、30年債利回りは前週末比15ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)低下の2.76%。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格は3 3/8上げて119 30/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は大幅続伸。ギリシャがデフォルト(債 務不履行)に陥るとの懸念から、逃避先としての金の需要が拡大した。

この日は当初、昨年5月に取りまとめられた1100億ユーロのギ リシャ向け緊急融資枠から第6回融資80億ユーロの実行を承認する 目標期日だったが、決定は10月半ばまで先送りされた。金は先月に 月間で11%安と、2008年10月以来の大幅安を記録。欧州の金融 混乱を背景に、他の市場での損失を穴埋めするために金の利益を確定 する動きが広がった。

TEAMファイナンシャル・マネジメント(ペンシルベニア州ハ リソン)のジェームズ・デーリー氏は、「売りが尽きて、金は再び通 貨のように取引されている」と指摘。「ギリシャが事前調整型のデフ ォルトに陥る可能性は高まりつつあるようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前営業日比35.40ドル(2.2%)高の1オンス=

1657.70ドルで終了した。年初からは17%上昇、先月6日には

1923.70ドルと過去最高値を更新した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。約1年ぶりの安値となった。 ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥り、世界経済成長の減速や 燃料消費の減少を招くとの懸念が高まった。

ルクセンブルクで開催されているユーロ圏財務相会合では、救済 基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模拡大をめ ぐって意見が分かれた。同会合はギリシャが十分な措置を講じたかど うかを話し合うことが目的。9月の米ISM製造業景況指数が上昇を 示すと、原油は下げ渋る展開となった。

BNPパリバ・コモディティー・フューチャーズ(ニューヨーク) のブローカー、トム・ベンツ氏は「ギリシャや欧州に関する懸念が引 き続き原油を圧迫している」と指摘。「市場は依然として需要を懸念 しており、欧州での出来事が需要にどう影響を及ぼすのか心配してい る。米経済指標はやや楽観的な内容だった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 営業日1.59ドル(2.01%)安の1バレル=77.61ドルで終了。 終値では昨年9月28日以来の安値となった。年初からは15%の値 下がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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