NY外為:ユーロ、対円で約10年ぶり安値-欧州基金で意見対立

ニューヨーク外国為替市場で はユーロが下落。円に対して約10年ぶりの安値を付けた。救済基 金の欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模拡大をめぐり、 欧州財務相の間で意見が対立している。

ユーロは対ドルで8カ月ぶり安値に下落。欧州中央銀行(E CB)次期総裁のドラギ・イタリア中銀総裁は、金融機関の「資金 調達問題」は信頼感の欠如がその原因の一つだと考えられると指摘 した。円は主要通貨のすべてに対して上昇。日本銀行が全国の企業 1万社以上を対象に行った企業短期経済観測調査(短観、9月調査) では改善が示されたものの、景況感は東日本大震災前の水準を回復 することはできなかった。この日のドルは、円に次ぐ良好なパフォ ーマンスだった。

オンラインでの為替取引を扱うGFTフォレックスの通貨調 査担当ディレクター、キャシー・リーン氏(ニューヨーク在勤)は 「ユーロの動きは、協議が前進しないことへの失望感を反映してい る」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時26分現在、ユーロは対円で前営業 日比1.9%下落して1ユーロ=101円14銭。前週末は103円12 銭だった。一時は101円03銭と、2001年6月以来の安値を付け た。ユーロは対ドルで1.3%下げて1ユーロ=1.3211ドル。前週 末は1.3387ドルだった。一時は1.3192ドルと、1月13日以 来の安値まで下げた。ドルは円に対して0.6%安の1ドル=76円 57銭。

デッドクロス

ブルームバーグがまとめたデータによると、対ドルのユーロは 50日移動平均が200日移動平均を下抜けする「デッドクロス」を形 成しつつある。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は「モメンタム(勢い)を示すテクニカル指標も ユーロの下振れリスクを示唆している」と指摘。「ユーロは年末まで に1.28ドル近辺まで下げる恐れがある」との見方を示した。

一方、ユーロの相対力指数(RSI、7日間)は25.8と、前 営業日に続き30を割り込んだ。下落ペースが速過ぎ上昇に転じる可 能性を示唆している。

ユーロのショートが拡大

商品先物取引委員会(CFTC)が発表したヘッジファンド などの大口投資家によるユーロの建て玉明細によると、9月30日 に終了した週でネットショート(売り越し)は8万2473枚と、前 週の7万9460枚から増加した。

またブルームバーグがCFTCのデータをまとめたところに よれば、米ドルがユーロと円、ポンド、スイス・フラン、メキシ コ・ペソ、オーストラリア・ドル、カナダ・ドル、ニュージーラン ド・ドルに対し上昇すると見込んだ取引が9月27日に12万 8155枚に急増した。

6日に開かれる欧州中央銀行(ECB)の定例政策委員会を 前に、3日夜にユーロ圏財務相会合(ユーログループ)が開催される。 た。

ルクセンブルクのフリーデン財務相はEFSFの規模は「十 分」だとの認識を示した。同財務相は3日、ルクセンブルクで記者 団に語った。

意見対立

一方、スペインのサルガド財務相は規模拡大の必要性を訴えて いる。また、ショイブレ独財務相はEFSFの規模拡大を論議する のは、合意済みの拡充策を残る3カ国が批准してからにしたいとの 意向を表明した。

ゲイン・キャピタル傘下のオンライン為替取引会社FORE Xドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチーフス トラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は、「欧州財務相の見解が聞 かれるまで市場は様子見の展開だ。今もニュースが相場を左右し ている」と述べ、「ユーロが戻った場面では売りが出ている。ユーロ を買うには厳しい状況だ」と続けた。

9月の短観によると、景気が「良い」と答えた企業の割合か ら「悪い」と答えた割合を引いた業況判断指数(DI)は、大企 業・製造業がプラス2と6月の前回調査(マイナス9)から大幅改 善となったが、震災前に大方の回答が回収された3月調査(プラス 6)の水準には達しなかった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は0.8%上昇して79.459と、1月17日以来の高水準 をつけた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE