10月3日の欧州マーケットサマリー:株が続落、債務危機への懸念

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3257 1.3387 ドル/円 76.70 77.06 ユーロ/円 101.68 103.12

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 223.62 -2.56 -1.1% 英FT100 5,075.50 -52.98 -1.0% 独DAX 5,376.70 -125.32 -2.3% 仏CAC40 2,926.83 -55.13 -1.8%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .50% -.06 独国債10年物 1.82% -.07 英国債10年物 2.35% -.08

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,655.50 +35.50 +2.14% 原油 北海ブレント 101.45 -1.31 -1.27%

◎欧州株式市場

3日の欧州株式相場は続落。債務危機の深刻化で成長が抑制され るとの懸念が強まった。ストックス欧州600指数は、四半期ベース で2008年以来の大幅安となった第3四半期(7-9月)の流れを受 け継いだ。

英・オーストラリア系の鉱山会社、BHPビリトンとリオ・ティ ント・グループは下落。銅相場がロンドン市場で一時1年2カ月ぶり の安値に下げたことが影響した。ドイツのコメルツ銀行とフランスの ソシエテ・ジェネラルを中心に銀行株も安い。ドイツの自動車メーカ ー、BMWは1年ぶりの安値となった。

ストックス欧州600指数は前週末比1.1%安の223.62で終 了。第3四半期は17%安と08年第4四半期(10-12月)以来で 最大の下落となっていた。

バンク・サラシンのチーフストラテジスト、フィリップ・ベアト シ氏(チューリヒ在勤)は「今後1、2カ月内に何らかの行動が取ら れる必要がある。さもなければリセッション(景気後退)回避は手遅 れとなろう」と指摘。「市場に積極参入し、みすみす危険を冒すのは 時期尚早だ」と述べた。同氏は株式の投資判断を「アンダーウエート」 としている。

この日の西欧市場では、18カ国中アイルランドを除く17カ国 で主要株価指数が下落した。

BHPビリトンは1.6%安の1710ペンス、リオ・ティントは

2.4%安の2819.5ペンスでそれぞれ終了。ロンドンの銅相場は一 時5.5%安の1トン当たり6635ドルと、昨年7月以来の安値とな った。コメルツ銀行は7.3%安の1.76ユーロ。ソシエテ・ジェネ ラルは5.2%下落の18.97ユーロ。BMWは5.7%下げて47.12 ユーロ。

◎欧州債券市場

3日の欧州債市場ではドイツ国債が3営業日続伸。ギリシャのデ フォルト(債務不履行)リスクを抱えるユーロ圏の財務相会合開催を この日に控え、安全資産を求める動きが強まった。

ギリシャ2年債は下落。救済融資を確保したい同国政府は追加緊 縮措置を承認したが、短期債相場の支えにはならなかった。ドイツの ショイブレ財務相はこの日、現行の救済基金である欧州金融安定ファ シリティー(EFSF)の規模拡大をユーロ圏各国が話し合うことに ついて、合意済みの拡充策の各国批准がまず先だと話した。スペイン とイタリアそれぞれの10年国債は下げて始まったものの、欧州中央 銀行(ECB)による購入が報じられると上げに転じた。

ウェストLBの債券ストラテジスト、ジョン・デービス氏は「か なりしっかりとした資金逃避の買いがある」と述べ、「政府レベルで の進展がない毎日が続き、市場はどんどん不安で神経質になる。この 神経質な展開が続く限り、ドイツ国債利回りは低下して新たな水準を 試す余地がある」との見方を示した。

ロンドン時間午後4時45分現在、独10年債利回りは前週末比 8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.81%。9 月23日には過去最低の1.636%を記録した。同国債(表面利率

2.25%、2021年9月償還)の価格は0.69上げて103.94。2年 債利回りは6bp低下の0.49%。

ドイツなどユーロ圏のいわゆる中核国の国債は7-9月期に上昇 した。経済指標を受けて欧州がリセッション(景気後退)に逆戻りす るとの見方が広がったことと債務危機の悪化が背景。この日発表され た9月のユーロ圏製造業景気指数(改定値)は48.5と、8月の49 に続いて50を下回り、製造業活動が2カ月連続で縮小したことを示 した。

ギリシャ2年債利回りは10bp上昇の62.27%。10年債利回 りは7bp下げて22.62%となった。

イタリア10年債は3営業日続伸。利回りは1bp下げて

5.53%。一時10bp上げて5.63%となる場面もあった。スペイン 10年債利回りは一時5bp上昇して5.19%となったが、その後は 2bp下げ5.11%。事情に詳しい関係者4人によれば、ECBはこ の日、両国債を購入した。ECB報道官はコメントを控えた。

◎英国債市場

3日の英国債相場は上昇。30年債利回りは過去最低を更新した。 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が英国の格 付けを最上級の「AAA」で維持したほか、見通しは「安定的(ステ ーブル)」だと発表した。

ロンドン時間午後4時26分現在、10年債利回りは前週末比8 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.35%。同国 債(表面利率3.75%、2021年9月償還)の価格は0.735上げて

112.32。2年債利回りはほぼ変わらずの0.58%。

30年債(2040年12月償還)の利回りは一時、14bp低下し て3.417%と、少なくともブルームバーグがデータ収集を開始した 1996年3月以来の低水準を付けた。現在は12bp下げ3.43%。

S&Pはこの日、英格付け見通しをステーブルとしたことについ て、「英政府が財政健全化プログラムの大半を実行するとの期待を反 映している」と説明した。また、オズボーン財務相は同日の演説で財 政赤字削減計画を堅持すると言明し、成長促進には低金利が最善の方 法だと述べた。

イングランド銀行(英中央銀行)は6日の金融政策委員会(MP C)で政策金利を決定するとともに、量的緩和(QE)策である資産 購入の規模拡大の是非を判断する。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの債券ストラテ ジスト、ジョン・レース氏(ロンドン在勤)は「QEは再開される。 今週にも可能性があるし、来月までにはほぼ確実だ」と語り、「QE 再開の公算がとても大きいと、英国債は買われる。さらにユーロ圏債 務危機に関連したリスク回避というもっと根本的な流れがある。投資 家は資金の安全な置き場所を求めており、英国債はこうした取引の恩 恵を受けている」と説明した。

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