最良の運用資産、9月は米ドルに軍配-避難先として需要高まる

米国がドル安政策を進めていると の懸念とは裏腹に、ドル相場は9月に株式と債券、商品のパフォーマ ンスを5月以降初めて上回った。景気減速と欧州のソブリン債危機の 避難先として、投資家が米ドルを選好したことが背景だ。

インターコンチネンタル・エクスチェンジのドル指数によれば、米 ドルは9月に6%上昇。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリ ンチの米国債マスター指数のリターン(投資収益率)はプラス1.6% にとどまった。45カ国・地域の株式相場を示すMSCIオールカント リー世界指数は8.9%下落し、2010年5月以来の大きな下げを記録。 24種類の商品相場を対象としたスタンダード・アンド・プアーズGS CIトータル・リターン指数に基づく商品価格は12%下げた。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が2カ 月前に史上初の米国債格下げに踏み切った後の米ドル高は、投資家の 米国への信頼感を浮き彫りにしている。野党共和党が米連邦準備制度 理事会(FRB)の追加的な金融刺激策への批判に加わったものの、 米ドルの実績は9月、他の主要16通貨全てを上回った。過去3年余り で初めてのことだ。

バークレイズ・キャピタルの通貨ストラテジスト、アループ・チ ャタジー氏(ニューヨーク在勤)は9月27日の電話インタビューで、 「危機時には最も流動性の高い通貨を持ちたいだろう。こうしたこと が準備通貨としての米ドルの終わりといった議論に水を掛けている」 と述べた。

ドル高見通し

ストラテジストらは先月、ユーロの米ドルとポンドに対する相場 見通しを10年6月以来最も大きく引き下げた。カナダ・ドルが米ドル に対し上昇するとの予想も大きく後退した。

ブルームバーグが米商品先物取引委員会(CFTC)のデータを まとめたところによれば、米ドルがユーロと円、ポンド、スイス・フ ラン、メキシコ・ペソ、オーストラリア・ドル、カナダ・ドル、ニュ ージーランド・ドルに対し上昇すると見込んだ取引が9月27日に12 万8155枚に急増した。

先週の米ドルは0.8%高の1ユーロ=1.3387ドル。9月の上昇率 が6.8%に達し、7-9月(第3四半期)は7.7%上昇となった。対円 では先週0.6%高の1ドル=77円06銭。6月以来の下落率が4.5%に 縮小した。