救済基金の増強、銀行免許付与など協議も-きょうユーロ圏財務相会合

【記者:James G. Neuger】

10月3日(ブルームバーグ):欧州債務危機は過去1年半のドイツ とフランス、欧州中央銀行(ECB)の対立に象徴される泥縄式の対 応に世界中がいら立ちを強めており、ルクセンブルクで3日開かれる ユーロ圏財務相会合では、債務危機の解決策を探る動きが熱を帯びる ことになりそうだ。

ユーロ圏財務相らはギリシャのデフォルト(債務不履行)の脅威 を検討し、その影響から域内の銀行をどのように保護するかという問 題に取り組むことになる。また、高債務国の救済基金のさらなる増強 やユーロ圏のガバナンス(統治)問題も討議される見通しだ。欧州の 指導者らは、11月初めに開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議まで に事態を制御できることを示す必要に迫られている。

INGグループのエコノミスト、カールステン・ブルゼスキ氏(ブ リュッセル在勤)は「ユーロ圏は新たな国際的スケープゴートだ。米 国からのアドバイスは無視されておらず、政策担当者らは既に水面下 で追加策の検討に入っているようだ」と話す。ユーロ圏財務相会合は 3日午後5時(日本時間4日午前0時)から開催される。

ユーロ圏高債務国の救済基金である欧州金融安定ファシリティ ー(EFSF)は、発行市場と流通市場での国債購入と予防的な与信 枠の提供、銀行への資本注入を可能にする拡充法案をドイツ連邦議会 (下院)が先週承認した。これに伴い、4400億ユーロの現在の融資能 力をさらに増強する議論が本格化し、EFSFに銀行免許を付与し、 保証保険あるいは信用補完の機能を追加することも検討されている。

法的に可能な手段を優先

EFSFをめぐる協議に関与する関係者の1人は、理想的な技術 的解決策よりも法的に可能な手段を優先するため、いわゆる「借り入 れによる融資能力の増強」については、立法機関が関与する各国の批 准手続きを再度必要としない方法で行う必要があるとの見方を示す。

ギリシャが欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)と昨年合意 した緊急融資枠からの6回目の融資80億ユーロ(約8230億円)の実 行は当初3日の承認を目標としていたが、10月半ばまで決定が先送り された。オーストリアのフェクター財務相は独紙ウェルト日曜版との インタビューで、「私の意見では、支払われる可能性の方が、そうでな い可能性よりも明らかに大きい」と述べている。