9月30日の米国マーケットサマリー:株は四半期で08年来の大幅安

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3392 1.3597 ドル/円 77.06 76.83 ユーロ/円 103.21 104.48

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,913.31 -240.67 -2.2% S&P500種 1,131.40 -29.00 -2.5% ナスダック総合指数 2,415.40 -65.36 -2.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .24% -.02 米国債10年物 1.91% -.09 米国債30年物 2.90% -.15

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,622.30 +5.00 +.31% 原油先物 (ドル/バレル) 78.70 -3.44 -4.19%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルと円が上昇。世界経済減速 の兆候が強まり、逃避需要が高まった。

ユーロは円に対し、このままいけば月間ベースでは1年余りで最 大の下げとなる。この日発表されたドイツの8月の小売売上高指数は 市場予想を上回る低下となり、米個人消費支出は伸びが鈍化した。ニ ュージーランド(NZ)ドルも下落し、週間ベースでは2週連続安と なりそうだ。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがフィッ チ・レーティングスに続きニュージーランドの信用格付けを引き下げ たことが背景にある。スイス・フランはユーロに対して上昇。スイス 国立銀行がフランの上限を防衛する姿勢を示したものの、買い進まれ た。

トラベレックス・グローバル・ビジネス・ペイメンツの市場アナ リスト、ジョー・マニンボ氏は「きょうの動きは、この四半期を通じ て苦しい環境が続いた為替市場の状況を良く表している。世界経済へ の懸念に加え、長期間続いているユーロ圏の債務危機だ」と指摘。 「全体的に見て、ドルは対ユーロでしっかりと上昇している」と続け た。

ニューヨーク時間午後2時48分現在、ドルは対ユーロで前日比

1.3%高の1ユーロ=1.3420ドル。今月は7.1%上昇となってい る。円は1.1%上げて1ユーロ=103円34銭。今月は6.8%高。 ドルは対円で0.2%上昇し1ドル=77円ちょうど。

◎米国株式市場

米株式相場は大幅反落。中国とドイツで発表された経済統計を手 掛かりに景気減速への懸念が強まった。S&P500種株価指数は四半 期ベースで2008年以来で最も大きく下げた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比2.5%安の1131.42。景気敏感株が下げた。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者、ジョン・キャリ ー氏は「心配に心配が積み重なって相場が押し下げられている」と指 摘。「経済ニュースは引き続き強弱が混在した内容であり、今も欧州 の債務危機やワシントンの政治的こう着に対する不安がある」と続け た。

前日のS&P500種は0.8%高。失業保険申請件数が予想以上 に少なかったことが買い材料となり、消費関連やテクノロジー関連銘 柄の下げが相殺された。月間ベースでは、2008年3月以来で最長の 5カ月連続安。四半期ベースでは14%下落と、2008年第4四半期 以来で最大の値下がり。年初来では10%の下げとなっている。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。相場は四半期ベースでは2008年の金融危機 以降で最大の上げとなっている。欧州のソブリン債危機や米景気の低 迷が世界経済の回復に重荷となるとの懸念が高まったことが背景。

30年債の上げが目立った。ニューヨーク連銀は30日、オペレ ーション・ツイストと呼ばれる景気刺激策のもと、10月に約440 億ドル(約3兆3915億円)の比較的償還期間の長い米国債を購入し、 短期債を同額売却すると発表。米商務省のこの日の発表で、8月は個 人消費支出の伸びが減速したことが示された。これを受けてトレーダ ーはインフレ期待を引き下げた。

BTIGの主任グローバルストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏(ニューヨーク在勤)は、「米国債市場では、今後は低成長が続 きデフレ基調になるとの見方が大勢だ」と解説。「当局が一層の金融 緩和に動いている中、利上げの見通しは何年も先まで後退したままと なる可能性がある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時9分現在、30年債利回りは前日比12ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて2.93%。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格は2 21/32上昇の116 7/32。

10年債利回りは6日ぶりに下落し、7bp低下の1.93%。23 日には1.6714%まで下げ、53年に米連邦準備制度理事会(FRB) がデータをまとめ始めて以来の低水準を付けた。2年債利回りはほぼ 変わらずの0.25%となっている。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。世界的な景気後退への懸念から 逃避先としての金の需要が拡大した。四半期ベースでは12期連続高 となった。

ドイツの8月の小売売上高は予想以上の落ち込みとなったほか、 8月の米個人消費支出(PCE)は伸びが減速した。中国の製造業活 動を示す指数は3カ月連続で50を下回った。金は四半期では8%上 昇した一方、今月は11%安と2008年10月以来の大幅下落。欧州 の金融混乱を背景に、他の資産での損失を穴埋めするために金の利益 を確定する動きが強まった。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の ヘッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「マ クロに関する懸念は残っている」と指摘。「現物買いが相場の支えに なっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比5ドル(0.3%)高の1オンス=1622.30ドルで 終了した。年初からは14%上昇、今月6日には1923.70ドルと過 去最高値を更新した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は四半期ベースで2008年の金融危機 以来の大幅安となった。この日は中国や米国、ドイツの成長減速の兆 しで原油需要が後退するとの懸念が強まったことを背景に、1年ぶり の安値に下げた。

中国の製造業購買担当者指数(PMI)指数が3カ月連続で50 を下回ったほか、ドイツの8月の小売売上高指数は低下。8月の米個 人消費支出(PCE)は伸びが減速した。9月のシカゴ購買部協会指 数が予想外に上昇すると、原油は日中の安値を離れた。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「中国のPM Iとドイツの小売売上高の数値をきっかけに売りが先行し、米個人所 得が一段安の要因になった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日2.94ドル(3.58%)安の1バレル=79.20ドルで終了。終値 としては昨年9月29日以来の安値となった。四半期では17%安と 08年10-12月以来の大幅下落。今月は11%、今週は0.8%いず れも値下がり。

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