三井金属:下期の亜鉛生産、25%増見込む-在庫積み増しや復興需要で

国内亜鉛最大手の三井金属は2011年 度下期(10月-3月)の亜鉛地金の生産計画を上期(4-9月)に比べ て25%増の11万6000トン程度と見込んでいる。東日本大震災の影響で落 ち込んだ在庫の積み増しや復興需要に対応する。

同社亜鉛事業部の中元伸幸営業部長が29日、ブルームバーグ・ニュ ースとのインタビューで述べた。彦島製錬(山口県)と神岡鉱業(岐阜 県)のほか85%を出資する八戸製錬所(青森県)の3拠点でフル操業を 10月以降も続ける。中元氏は「在庫を積み増す必要があるほか来年は復 興需要も見込める」と説明した。

3月11日の大震災の影響で、八戸製錬所は6月9日までの約3カ月 間操業を停止した。同製錬所では今年度、ガードレールや鉄塔、防音壁 などに使用される蒸留亜鉛の生産の一部を減産予定だったが、操業再開 後はフル操業を続けている。下期生産は前年同期比で12%増を見込む。

同社は11年の国内全体の亜鉛需要について、前年比0.8%減の51万 2000トンと予測。亜鉛地金の主用途は自動車用めっき鋼板だが、12年は この自動車生産の回復や震災復興に伴う建設向け需要の増加で同 5.5% 増の54万トンを見込む。

29日のロンドン金属取引所(LME)の亜鉛地金の先物相場(3カ 月物)は1トン当たり1925ドル。欧州での債務問題を背景に26日には昨 年7月来の安値となる1821ドルまで下落した。同社の試算によると亜鉛 価格が1850ドルを下回れば世界の亜鉛製錬会社の約4割が生産コストの 採算割れに陥る。

ただ、中元氏は、今後の価格見通しについては「亜鉛地金の現物市 場はタイト」と指摘。「欧州での金融問題が解決すれば、2600ドル程度 まで回復する可能性はある」とみている。

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