財務省:外為特会の借入限度枠15兆円引き上げ165兆円に-3次補正

財務省は外国為替市場での介入資 金の原資となる外国為替資金特別会計の借入限度枠を現行の150兆円 から15兆引き上げ、165兆円とする。今年度第3次補正予算に盛り込 む。また、為替市場のモニタリング強化策として主要金融機関に求め ていた為替ポジションの報告も今年12月末まで延長する。安住淳財務 相が30日午前の閣議後会見で明らかにした。

財務相は借入限度枠の引き上げについて「為替市場のいかなる動 向にも十分な余裕を持って機動的な対応を行う」ためと説明。その上 で、「為替市場のモニタリング強化を図り投機的な動きがないか監視す るとともに、あらゆる措置を排除せず、必要な場合には断固として行 動する」と述べた。

為替介入の資金確保のために発行している政府短期証券の発行残 高は現在約119兆円。今回の引き上げで過去最大規模の46兆円の発行 余力を確保することになる。同省は昨年9月の円売り・ドル買い介入 (2兆円規模)の実施を受けて今年度予算で借入限度枠を5兆円引き 上げたが、今年3月(6925億円)、8月(4兆5129億円)の為替介入 で残高が急激に増加していた。

バークレイズ銀行の山本雅文チーフFXストラテジストは今回の 措置について「一種の口先介入といえる」とした上で、「即座に介入と いうことではないが、今回の措置は投機的な投資家に対して断固とし て対応していくという当局の強い意思を示したかったものだろう」と の見方を示した。

一方で、政府は8月に発表した包括的な円高対策の一環として東 京外国為替市場で取引している主要民間銀行や証券会社など30数社 に対し、9月末までの当面の措置として外国為替の持ち高(自己ポジ ション)の報告を求めていた。財務相はギリシャ問題を受けて市場が 不安定な動きを示している「極めて重要な時期」だとし、「投機的な動 きの監視は今後も必要だ」と説明した。

また、「70円台後半は日本経済に冷や水を浴びせ掛けかねない水 準。投機的な動きが入り、さらに円高になる流れになることは防がな ければならない」と強調。10月中旬にパリで開催される20カ国・地 域(G20)財務相・中央銀行総裁会議までに欧州各国がギリシャへの 救済策を固め、「市場に安心感を持ってもらう事が為替の適正化に大き く役立つ」と注文をつけた。