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債券先物1カ月ぶり安値、欧州懸念緩和で-長期金利4週間ぶり高水準

債券相場は反落。ドイツ連邦議会 (下院)が欧州金融安定基金(EFSF)の拡充法案を可決し、欧州債 務問題に対する過度な懸念が緩和。株高・債券安となった米国市場の流 れを引き継ぎ、売りが優勢となった。先物は約1カ月ぶり安値、長期金 利は1.025%と約4週間ぶりの高水準を付けた。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は 「欧州債務問題に対してドイツがコミットメントを強めている」中、海 外債券相場の調整地合いが「円債の重しとなっている」と指摘。ドイツ 証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、ドイツの議決は予想通りだ が、「先週にリスクオフ(回避)で債券買い・リスク通貨売りの取引が 膨らんだ反動が今週は出ている」と述べた。

東京先物市場で12月物は反落。前日比1銭安の142円47銭で取 引を開始し、午前10時前に142円27銭まで下げた。午後には9銭安 の142円39銭まで下げ渋ったが、国内株価が一時上げに転じる中、32 銭安の142円16銭に急落。中心限月として2日以来の安値を付けた。 結局は25銭安の142円23銭で引けた。

29日の米国債相場は小幅続落。米10年債利回りは前日比1bp高 い1.99%程度となった。失業保険申請件数が予想を下回り、ドイツ連 邦議会が救済基金のEFSF拡充案を可決。欧州の金融株が上昇し、米 株式相場も上げた。S&P500種株価指数は前日比0.8%高の

1160.40。

長期金利、5日以来の高水準

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の317回債利回 りは横ばいの1.00%で開始。午前10時前に1ベーシスポイント(bp) 高い1.01%に上昇した。午後には1.025%と5日以来の高水準を付け、 午後3時46分時点では1.02%で推移している。5年物の99回債利回 りは午後に1.5bp高い0.375%と、新発5年債利回りとして約2カ月 ぶりの高い水準を付けた。

岡三証券の坂東明継シニアエコノミストは、ドイツによるEFSF 拡充法案の可決で「リスク回避が弱まり債券が売られやすくなる」と述 べた。SMBC日興証券の野地慎シニア債券為替ストラテジストは、中 間期末とあって持ち高調整目的の売りが出ていると指摘。ただ、低金利 政策は長期化する見込みなので、5年債利回りの0.3%台後半は投資妙 味があるとの見方を示した。

財務省は30日、2012年度一般会計予算の同省分の概算要求で、 国債の償還や利払いに充てる国債費について今年度当初比4.9%増の 22兆6000億円を計上したと発表した。要求総額は同4.9%増の25兆 1651億円。経済危機対応・地域活性化予備費9600億円も盛り込んだ。

--取材協力:赤間信行 --Editors: Hidenori Yamanaka, Joji Mochida, Masaru Aoki

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