今日の国内市況:株式は続伸、債券続落-円は対ドル76円台半ば

東京株式相場は続伸。配当権利落 ち分を埋めた。ギリシャの支援問題で進展が見られ、投資家の間で金 融システムに対する過度な不安、リスク回避姿勢が和いだ。その他金 融や保険など金融セクター、不動産株が上げ、ゴム製品やガラス・土 石製品など素材関連株も高い。

TOPIXの終値は前日比5.52ポイント(0.7%)高の754.07、 日経平均株価は同5円70銭(0.1%)高の8615円65銭。欧州債務問 題の不透明感、米景気の先行き懸念などは依然として根強く、日経平 均は一時マイナス場面も見られるなど一進一退。為替が前日に比べ円 高方向の動きとなったことも、指数の上値を抑えた。

ギリシャのパパンドレウ首相は27日、欧州連合(EU)などから の金融支援を確保し、デフォルト(債務不履行)を回避する上で鍵と なる固定資産税導入をめぐる採決で、議会の承認を得た。ギリシャ支 援で重要な役割を担うドイツでは、メルケル首相が同日、救済基金の EFSF拡充案に関する29日の議会採決で、連立与党議員の過半数が 賛成票を投じると確信している、と発言。さらにメルケル首相は、ベ ルリンでのギリシャ首相との共同会見で、ギリシャは目標達成を目指 しており、ドイツはそれを助ける用意があると述べた。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズは欧州当局者の話を引用し、 一部の欧州諸国が民間投資家に対し保有するギリシャ債の評価損引き 上げを求めている、と報じている。

前日が3・9月期決算銘柄の配当権利付き最終売買日だったため、 権利を得た投資家の売りは株価指数の重しとなった。医薬品や空運、 陸運など相対的に好配当利回り銘柄としてみられているディフェンシ ブ業種が終日弱い動き。ブルームバーグ・ データによると、配当権利 落ちがきょうの日経平均に与えた影響は約68円だった。

東証1部の売買高は概算で18億5953万株、売買代金は1兆2328 億円。値上がり銘柄数は1323、値下がり271。国内新興市場は、ジャ スダック指数が前日比0.3%高の48.08、東証マザーズ指数が同1.3% 高の388.46とともに続伸した。

債券は続落

債券相場は続落。長期金利は一時約2週間ぶり高水準の1.005% に上昇した。ギリシャ債務問題に対する過度な懸念が後退し、前日の 米国市場で株高・債券安となった流れを引き継いで売りが先行した。 もっとも、その後は投資家などから買いが相場の下値を支えた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の317回債利回 りは前日比1ベーシスポイント(bp)高い1.005%と、16日以来の高 水準で始まった。その水準で買いが入ると、直後に横ばいの0.995% まで戻した。その後は0.5bp高い1.0%ちょうどで推移している。

超長期債が売られた。20年物の130回債利回りは前日比2bp高い

1.73%、30年物の35回債利回りは2bp高い1.905%と、いずれも21 日以来の高い水準を付けた。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比1銭高の142円49銭で 始まったものの、日経平均株価が朝安後に続伸に転じると売りが優勢 になり、徐々に水準を切り下げ、午前10時過ぎには8日以来の安値と なる142円42銭まで下落した。午後は横ばい圏でもみ合ったが、結局 は3銭安の142円45銭で引けた。

円は対ドル76円台半ば

東京外国為替市場では、円が対ドルで1ドル=76円台半ば近辺を 中心に底堅く推移した。欧州の債務問題や米景気の先行き懸念など海 外の不透明要因がくすぶる中、投資家のリスク回避姿勢が根強く、円 買い圧力が戻った。

円は前日の海外時間に対ドルで一時76円93銭と3営業日ぶりの 安値を付けていたが、この日の東京市場では朝方に付けた76円88銭 を下値にじり高に展開。午前に一時76円47銭まで上昇したあと、午 後にかけて強含みの展開が続き、午後3時30分現在は76円50銭近辺 で取引されている。

前日の海外市場で1ユーロ=104円96銭と、4営業日ぶりの円安 値を付けていたユーロ・円相場も正午過ぎに一時103円69銭まで円が 値を戻し、その後も103円台後半で推移した。

支援獲得に向けて財政再建を進めるギリシャでは、27日に新たな 固定資産税導入をめぐる議会採決で承認を獲得。また、欧州金融安定 ファシリティー(EFSF)を拡充する法案も承認された。

国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)、欧州中央銀行(EC B)のいわゆるトロイカの当局者らで構成する代表団が28日か29日 にアテネに戻る見通し。

ドイツでは、29日にEFSF拡充案に関する議会採決が行われる が、メルケル首相は27日に、連立与党議員の過半数が賛成票を投じる と依然確信しているとの見解を示している。

27日には、メルケル首相がギリシャのパパンドレウ首相とベルリ ンで行った会談後の共同記者会見で、ギリシャは目標達成を目指して おり、ドイツはそれを助ける用意があると発言。これを受け米株式相 場はダウ工業株30種平均が一時300ドルを超える大幅高となり、株価 の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)の ボラティリティ指数(VIX指数)は4営業日ぶりの水準まで低下し ていた。

前日の海外市場で一時1ユーロ=1.3669ドルと、4営業日ぶりの 高値を付けたユーロ・ドル相場は、この日の東京市場で1.3542ドルま で水準を切り下げる場面も見られた。

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