米大統領の雇用対策で12年のリセッション回避へ-エコノミスト調査

オバマ米大統領が打ち出した 4470億ドル(約34兆円)規模の雇用対策が実施されれば、来年は リセッション(景気後退)の再発を回避し経済成長が維持されるとと もに、失業率を押し下げることになるとの見通しがブルームバーグ・ ニュースのエコノミスト調査で明らかになった。

エコノミスト34人の予想中央値によると、今月議会に提出され た雇用対策の効果で来年の国内総生産(GDP)は0.6ポイント押し 上げられる見通し。27万5000人の労働者の職が追加または維持さ れ、失業率は来年0.2ポイント低下するという。

エコノミスト予想はガイトナー米財務長官が言及したGDPの

1.5ポイント押し上げ見通しほど楽観的ではないものの、09年4月 以降9%前後で高止まりしてきた失業率の低下によってオバマ大統領 再選の見通しは高まりそうだ。

調査に参加したステート・ストリート・グローバル・マーケッツ のシニア債券ストラテジスト、ジョン・ハーマン氏は大統領の雇用対 策で来年「1-3月(第1四半期)の米経済の収縮を阻止できる」と 述べ、「新規採用よりも従業員の保持が増えることになるだろう」と 予想した。

同調査によると、13年には約1万3000人の雇用が創出され、 2年間の合計は28万8000人に上る見通し。労働省のデータによる と、過去1年で米国の雇用は126万人増加した。

今月8日のオバマ大統領の提案では、労働者と中小企業が負担す る給与税の引き下げと失業保険の延長のほか、インフラ投資の拡大と 財政難の州政府への追加支援などが盛り込まれている。

行動しなければどうなるか

レイモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのチーフエコノ ミスト、スコット・ブラウン氏は「何も行動しなければどうなるのか について考えることが重要だ」と述べ、この雇用プログラムは12年 前半のリセッション(景気後退)を未然に防ぐ「可能性が十分にある」 と指摘。何より現行プログラムの終了に伴う「来年の景気への大きな マイナスを回避できる」とし、大統領案により12年のGDPは0.5 ポイント押し上げられると予想した。