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米FRB、再び「最後の貸し手」に-明確な政策欠如への批判も

米連邦準備制度理事会(FRB) は以前、リビア中央銀行などへの融資で米議会に非難されたが、ここ にきて再び世界中のほとんど見も知らない銀行にとっての最後の貸し 手となっている。

リーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻から3年が過ぎた 今、短期金融市場ではドルの借り入れ金利が上昇しつつあり、FRB と欧州中央銀行(ECB)は欧州の金融機関にドル資金を3カ月供給 するオペを実施することを決めた。

JPモルガン・チェースのデータによると、米プライム・マネ ー・マーケット・ファンド(MMF)は、ユーロ圏の銀行預金とコマ ーシャルペーパー(CP)へのエクスポージャーを8月に2140億ド ル(約16兆3800億円)に減らした。昨年末は3910億ドルだった。

大手米銀などを顧客に持つ調査会社フェデラル・ファイナンシャ ル・アナリティクスのマネジングパートナー、カレン・ショー・ペト ル氏は、欧州の銀行が短期資金に不安定に依存している状況に世界の 規制当局が対処できていないことが、「FRBを非常に厄介な立場へ と追い込みつつある」と指摘した。

下院金融委員会のエドワード・ロイス議員(共和、カリフォルニ ア州)は「FRBと米政府による海外の銀行へのエクスポージャー拡 大はモラルハザード(倫理観の欠如)問題だ」と指摘する。

FRBは08年のリーマン破綻後に、リビア中銀などの海外機関 に融資を実施したことで批判を浴びた。

LIBORが13日連続上昇

英国銀行協会(BBA)によると、ドル建て3カ月物ロンドン銀 行間取引金利(LIBOR)は27日に0.36522%と、13営業日連 続で上昇。26日は0.36278%だった。

米議会の上下両院合同経済委員会の副委員長を務めるケビン・ブ レイディ下院議員(共和、テキサス州)は、欧州の銀行の資金流動性 の問題が「米国の金融市場と金融機関、そして経済全体にどのように 影響を及ぼすか」をFRBは「注意すべきだ」と指摘。FRBはセー フティーネット政策を明確にし、与信拡大は欧州当局者に対し資金調 達の安定性向上に向けた取り組みを促す手段として使うべきだと付け 加えた。同議員は10月4日にバーナンキ議長が同委員会で証言を行 う際、議長にこうした懸念への対処を求める方針だとしている。

ブレイディ議員は「最後の貸し手としての政策がFRBに欠けて いることが、市場に極めて大きな不透明感をもたらし」、金融機関を 「政治家頼みへと走らせることに」つながっていると主張。「これが モラルハザードを生んでいることは間違いない」と述べた。

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