JT株は2段階で完全売却、3次補正は約12兆円-政府・民主合意

政府・民主党は27日夜、野田佳彦 首相と民主党の輿石東幹事長らとの会議で、東日本大震災からの復興費 用などに充てる財源として政府が保有するJT株式を2段階に分けて すべて売却する方針を決めた。今年度第3次補正予算案の規模を約12 兆円とすることでも合意した。

会議に出席した前原誠司政調会長が会議後の会見で明らかにした。 JT株は5年で政府保有を2分の1から3分の1に下げ、その後「10年 プラスアルファのかなり長いタイムスパンの中で最終的には全株を売 る」と述べた。JT完全民営化を目指すのかとの質問には「そういうこ とだ」と語った。

保有比率の引き下げには政府にJT株式総数の50%以上の保有を 義務付ける日本たばこ産業株式会社法(JT法)の改正が必要になる。 完全民営化で国内たばこ製造の独占体制が崩れるため、前原氏は葉たば こ農家対策や他のたばこ会社の参入条件などを整備する必要があると の認識も示した。

JTは資金調達などで経営の自由度を増し国際競争力を高めるた めに完全民営化が必要との考えを示し政府側に保有株の売却を要望し てきた。JT株の28日終値は前日比1.8%安の35万6500円。政府が保 有する500万株はこれを基に計算すると、1.8兆円規模になる。

JT広報担当の山本英幸氏は政府・民主党の合意に関する報道につ いて「完全民営化は専売改革以来の国の基本方針であるとともに、当社 としても望んでいるところだ」とコメントした。

自社株買い

ジャパンインベストの大和樹彦アナリストは、政府保有株の完全売 却が長期間にわたることについて、短期的に需給悪化の心配はなく「市 場が好転し株価が上昇するようなことがあれば、売却計画を前倒しする 可能性もあるのではないか」と指摘、「JTは今後、自社株買いも進め ていくいくだろう」と述べた。

B型肝炎対策も含めた臨時増税は、JT株売却やエネルギー特別会 計が保有する株式売却などで約2兆円の新たな税外収入を捻出し、当初 想定した11.2兆円から9.2兆円に圧縮させる考えも明らかにした。税 外収入は、郵政改革法案の成立を前提にした日本郵政株の売却、国会議 員定数の削減などにも取り組みさらなる上積みを目指す。

前原氏は、復興債の償還期間は10年間を基本としながら、国民新 党や自民、公明両党との協議で延長することもあり得るとの見通しも示 した。

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