コンテンツにスキップする

日本株は続伸、ギリシャ支援の進展期待-金融や不動産、素材買い

東京株式相場は、配当権利落ち分 を埋めて続伸。ギリシャの支援問題で進展が見られ、投資家の間で金 融システムに対する過度な不安、リスク回避姿勢が和いだ。その他金 融や保険、銀行など金融セクター、不動産株が上げ、ゴム製品やガラ ス・土石製品など素材関連株も高い。

TOPIXの終値は前日比5.52ポイント(0.7%)高の754.07、 日経平均株価は同5円70銭(0.1%)高の8615円65銭。ただ、欧州 債務問題の不透明感、米景気の先行き懸念などは依然として根強く、 日経平均は一時マイナス場面も見られるなど一進一退。為替が昨日に 比べ円高方向の動きとなったことも、指数の上値を抑えた。

T&Dアセットマネジメントの天野尚一運用統括部長は、「ギリシ ャに対する支援策が実施される期待が高まり、欧州の金融不安がやや 後退した」と指摘。ただ、29日に予定されるドイツ下院での欧州金融 安定化基金(EFSF)の機能強化法案の採決動向は不透明で、「リス ク資産に資金を振り向ける動きにはなりにくい」と話していた。

ギリシャのパパンドレウ首相は27日、欧州連合(EU)などから の金融支援を確保し、デフォルト(債務不履行)を回避する上でカギ となる固定資産税導入をめぐる採決で、議会の承認を得た。ギリシャ 支援で重要な役割を担うドイツでは、メルケル首相が同日、救済基金 のEFSF拡充案に関する29日の議会採決で、連立与党議員の過半数 が賛成票を投じると確信している、と発言。さらにメルケル首相は、 ベ ルリンでのギリシャ首相との共同会見で、ギリシャは目標達成を目指 しており、ドイツはそれを助ける用意があると述べた。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズは欧州当局者の話を引用し、 一部の欧州諸国が民間投資家に対し保有するギリシャ債の評価損引き 上げを求めている、と報じている。みずほ証券グローバル・リサーチ 本部の瀬川剛エクイティストラテジストは、ギリシャ問題について「過 度な不安は和らいだが、前進と後退を繰り返しており、まだまだ根強 い不安は残る」と指摘していた。

配当権利落ち、米景気懸念も

また、前日が3・9月期決算銘柄の配当権利付き最終売買日だっ たため、権利を得た投資家の売りは株価指数の重しとなった。医薬品 や空運、陸運など相対的に好配当利回り銘柄としてみられているディ フェンシブ業種が終日弱い動き。ブルームバーグ・ データによると、 配当権利落ちがきょうの日経平均に与えた影響は約68円だった。

米国の景気減速懸念も相場全般の上値抑制要因だ。米民間調査機 関のコンファレンス・ボードが27日に発表した9月の消費者信頼感指 数は45.4と、急落した前月の45.2(速報値44.5)とほぼ同水準。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は46だった。みず ほ証の瀬川氏は、「米国経済の下振れリスクは残っており、株価は不安 定な状況が続くだろう」との見方を示していた。

28日の東京外国為替市場では、前日に対円で104円台中盤まで続 伸したユーロが再び反転、1ユーロ=103円台後半での動きとなった。 SMBC日興証券エクイティ部の西広市部長は、日本株が一段と上値 を追うには「売買高が伴っておらず、これが戻ってくるかどうか、円 高一服が継続するかどうかに注目する必要がある」としている。

不動産上げ目立つ、電子部品弱い

東証1部33業種では、不動産株が上昇率2位。クレディ・スイス 証券では28日、住宅購入の支援策は2012年も継続し、低金利ととも に住宅需要を刺激し続けると予想、「オーバーウエート」を継続した。 同証がトップピックとした三井不動産と野村不動産ホールディングス に加え、レオパレス21、大京なども高い。

このほか、4-9月期としては7年ぶりに営業黒字を確保しそう、 と28日付の日本経済新聞朝刊が報じたOKIが急騰。中国市場での販 売好調などを背景に、12年3月期の連結営業利益は従来計画の850億 円を上回る900億円以上になるもよう、と同社の井上礼之会長兼最高 経営責任者(CEO)が27日に明らかにしたダイキン工業も高い。

一方、ゴールドマン・サックス証券から業績、株価に慎重な見方 が示された太陽誘電やTDKなど電子部品株が安く、任天堂や近畿日 本鉄道の下げも大きかった。

東証1部の売買高は概算で18億5953万株、売買代金は1兆2328 億円。値上がり銘柄数は1323、値下がり271。国内新興市場は、ジャ スダック指数が前日比0.3%高の48.08、東証マザーズ指数が同1.3% 高の388.46とともに続伸した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE