ユニバE会長:アジアでカジノさらに1カ所検討-海外事業を育成

パチスロ機メーカー大手のユニバ ーサルエンターテインメントは、大規模投資を行うフィリピンに続い てアジアでさらに1カ所、カジノの建設を検討している。岡田和生会 長がブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。積 極的な海外展開でカジノリゾート事業を主力事業に育てる考えだ。

岡田会長は、新たなカジノリゾート建設について、具体的な国名 など詳細は言及しなかったものの、「2013年から15年の間にできれば 話をまとめ上げたい」と意欲を示した。同社はパチスロ・パチンコ事 業が主力だが、今後の成長イメージについて「最終的にはカジノ事業 が一番大きな事業に変わっていく」と述べた。

同社は、ラスベガス、マカオでカジノリゾートを展開しているウ ィン・リゾーツ社に出資しているほか、フィリピンにもカジノリゾー トを開発、13年12月に開業する計画を27日に発表した。フィリピン での総投資額は23億ドル(1760億円)に上る。14年から売上高で1500 億円レベルを目指している。

TIWの岡敬アナリストは、この計画についてカジノ事業は収益 性が高いのでポジティブだと話し、「投資資金の調達方法がどうなるの か注目している」と述べた。

岡田会長は、総投資額の55%程度は投資を終えているかまたは、 自己資金のめどが付いているとし、残りは他社との提携や借入などを 選択肢に年内に決める方針だという。

アジア市場でのカジノの成長性

カジノ業界では、富裕層、中間所得層の増加に伴いアジア市場が 急成長している。ユニバEによればマカオのカジノ市場規模は235億 ドル(1兆8041億円)とラスベガスの4倍以上、2010年にカジノが開 業したばかりのシンガポールの市場規模も今年、ラスベガスを上回る 可能性があるとしている。

株式市場のカジノ業界への成長期待も高まっている。ブルームバ ーグデータによれば、米ナスダックに上場する持ち分法適用会社ウィ ン・リゾーツの時価総額は、9月26日終値換算で171億ドル(1兆3066 億円)と前期末(10年12月末)時点の129億ドル(9856億円)に比 べ33%増、08年12月末と比較すると3.6倍となっている。香港では 6月に上場したMGMチャイナ・ホールディングスを含め6社のカジ ノ会社が上場している。

岡田会長は、インタビューで「アジア地域が売上高としてはかな り伸びやすい時期に入る。本格的に今、動き出したところなので、成 熟にはまだだいぶ先がある」と述べた。これから同事業で欧米企業と 「競い合っていく」とし、アジアを基盤とする世界的なカジノリゾー ト企業を目指す考えを示した。

日本のカジノ運営にも関心

震災を契機に経済復興や税収獲得の観点から、日本でのカジノ解 禁議論も活発化している。超党派の「国際観光産業振興議員連盟(カ ジノ議連)」は年内にも法案を議員立法の形で国会に提出する計画だ。 カジノ議連で会長代行を務める自民党の岩屋毅衆議院議員は8月、ブ ルームバーグ・ニュースに対し「カジノからの税収を被災地域の復興 の一部に充当することは可能だ」と話した。

岡田会長はカジノ解禁議論について、「機運が盛り上がり実現する 可能性が高まってきた」とし、14年から16年くらいに解禁が実現する のではないか、という見方を示した。解禁になれば同社も参入を検討 する考えだ。岡田会長は、「ギャンブル場を作るという発想とは全く異 なり、大人の社交場、リゾートとしてどこまで素晴らしいものができ るかが成功の条件になる」と述べた。