野村:市場連動性高い銘柄引き上げを、危機収束見据え日本株戦略

(見出しを差し替え、4段落に情報詳細を追記します)

【記者:長谷川敏郎】

9月27日(ブルームバーグ): 野村証券では、欧州発の金融危機 懸念は10月初頭にかけて後退するほか、米国と中国の金融政策効果で 世界の景況感は底入れするとのシナリオを描いており、日本株の投資 家らに対し市場平均との連動性を示す「ベータ値」が高い銘柄への投 資強化を促した。

同証の岩澤誠一郎チーフ・ストラテジストが、26日付の日本株投 資戦略でこうした見解を示した。岩澤氏は、ギリシャ国債のデフォル ト(債務不履行)に対するリスクを認識しているユーロ圏各国政府が、 ギリシャ政府の支払い能力の限界を超えるとみられる11月を前に支 援実行で合意する可能性が高い、と分析。10月3日のユーロ圏財務相 会議でギリシャ向け「第2次金融支援」の詳細が決まるだろうとし、 これを機に世界金融危機の懸念が後退すると予想する。

さらに米国では、景況感が悪化すればインフレ率のターゲットを 明示し、それを目的とする追加緩和政策がとられる可能性があると指 摘。中国でも、消費者物価の上昇率が今後低下し、金融引き締め政策 が転機を迎えるだろうと読む。

こうした見方に基づき野村証では、今後ベータ値の高い銘柄の反 発力が大きいと予測。岩澤氏によると、TOPIX銘柄を5分し、最 上位と最下位層のそれぞれ平均PBR(株価純資産倍率)を見ると、 最上位が0.85倍、最下位が1.15倍。歴史的に高ベータポートフォリ オのPBRが低ベータポートフォリオを明確に下回るのは1997-98 年、2007-08年のような日本・世界の金融危機時に限られ、いったん 市場が金融危機の回避を認識すれば、高ベータ銘柄に大きなリバウン ド余地があることを示しているとした。

日本株ポートフォリオでは、各セクター内でベータ値の高い銘柄 の保有を高める一方、米国の追加金融緩和を予想して商社や非鉄金属、 石油、不動産株の組み入れを強化。エチレン市況底入れの予想から石 油化学株も組み入れている。

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