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債券下落、株高加速で長期金利は5営業日ぶり1%台-2年債入札無難

債券相場は下落。前日の米国市場 で株高・債券安となった流れを引き継いで売りが先行した。午後に入 って、国内株価が一段高となると売りが膨らみ、長期金利は5営業日 ぶりに1%台に上昇した。一方、この日実施の2年債入札結果は無難 だったものの、相場全体に及ぼす影響は限定的だった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジ ストは、「欧州債務危機に対する悲観的な見方がいったん後退したこと を背景に、米国債の下落や国内株価が上昇していることが影響して、 円債相場は軟調」と話した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の317回債利回 りは、前日比1ベーシスポイント(bp)高い0.985%で始まり、午前9 時半過ぎには0.995%まで上昇。その後は0.99%で推移していたが、 日経平均株価が午後に入って上げ幅を拡大すると、3時過ぎには

2.5bp高い1.00%と、16日以来の1%台に上昇。午後5時過ぎには

0.995%に戻した。

超長期債も安い。20年物の130回債利回りは前日比3bp高い

1.71%、30年物の35回債利回りは2.5bp高い1.885%と、ともに3営 業日ぶりの高い水準を付けた。

現物債が軟調推移となったことについて、新生銀行ALM部の勝 智彦次長は、国内株式相場の反発に加えて、「決算期末に向けた小口の 利益確定売りなども出たもよう」と説明していた。

先物は8日以来の安値

東京先物市場で中心限月12月物は反落。前日比13銭安の142円 59銭で始まり、直後に24銭安い142円48銭と8日以来の安値を付け た。その後は142円50銭台にやや持ち直して推移したが、終了間際に 再び売りが増えて、結局は142円48銭と、この日の安値で引けた。

シティグループ証券の清水麻希シニアJGBストラテジストは、 「欧州債務危機に対する過度な懸念が修正されているほか、上半期の 決算期末を意識して、売りが優勢。これまで米国をはじめ世界的な金 利低下が急ピッチで進んだことへの警戒感もある」と話した。

26日の米国債相場は下落。国際通貨基金(IMF)年次総会では ガイトナー米財務長官ら各国当局者が欧州に対し債務危機の収束へ向 けた取り組みの強化を強く要請。これを背景に米株式相場が大幅上昇 となったため、国債市場では売りが出た。米10年債利回りは前週末比 6bp上昇の1.90%程度。

欧州中央銀行(ECB)は来週開催の10月の政策委員会で、カバ ード債の購入再開を協議する公算が大きい。金融環境を緩和させるた め、1年物資金供給オペの再開など他の追加措置も検討される見込み。

2年債入札、最低価格予想と一致

財務省がこの日実施した2年利付国債(309回債)の入札結果に よると、最低落札価格は99円93銭となり、事前予想(99円93銭) と一致した。小さければ好調とされるテール(最低と平均価格との差) は4厘となり、前回の8厘から縮小。応札倍率は3.29倍と前回の3.62 倍から低下した。

新生銀行の勝氏は、2年債入札について、「予想通りの結果。銀行 勢からのキャッシュ(現金)の運用需要が入り、しっかりだった。朝 方に相場が軟化し、安かったこともある」と語った。

もっとも、入札結果が無難な結果となったことから、三菱UFJ モルガン・スタンレー証の稲留氏は「相場に対する影響は限定的だろ う」とみていた。

日本相互証券によると、この日に入札された2年物の309回債利 回りは、午後の業者間市場では0.135%で寄り付いた。午後3時16分 時点でも0.135%で推移している。

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