米国債:続落、30年債は3日間で09年以来の下落幅

米国債相場は続落。30年債利 回りの3日間の上げは2009年1月以来で最大となった。欧州首脳ら は域内債務の対策で合意に近づいているとの観測が背景にある。

10年債利回りは先週付けた過去最低水準からの上昇が続いてい る。新たな固定資産税に関する法案がギリシャ議会で可決され、国際 的な金融支援を受ける条件である緊縮財政を押し進めやすくなったと の見方が広がったことが手掛かり。米財務省がこの日実施した350 億ドル(約2兆6800億円)の2年債入札では、応札倍率が過去1年 間で最高に達した。一部投資家が依然として安全資産を求めているこ とが需要を後押しした。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、ポ ール・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は「過熱していた米国債相場 が伸び悩む一方、株式などのリスク資産相場が幾分回復している」 と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時1分現在、30年債利回りは前日比9ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の3.08%。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格は1 26/32下げて113。

利回りは過去3日間で32bp上昇し、過去3年近くで最大の上 げとなっている。22日までの2日間で利回りは40bp低下し、08 年11月以来の大幅な下げを記録した。

償還年限2-30年の米国債の店頭オプション価格を基にしたボ ラティリティの指数であるバンク・オブ・アメリカ(BOA)メリ ルリンチのMOVE指数は、前日に107.4と、8月25日以来の高 水準に上昇した。年初来の平均は91.21。

2年債の動き

既発2年債利回りは1bp上昇の0.24%。10年債価格は1ポ イント下落し、利回りは8bp押し上げられて1.98%。10年債利 回りは23日に1.6714%と、53年に米連邦準備制度理事会(FR B)がデータをまとめ始めて以来の低水準を付けた。10年債利回り は過去3日間で30bp上昇し、09年1月以来の上げに近づいた。

この日の2年債入札(発行額350億ドル)の結果によると、最 高落札利回りは0.249%。ブルームバーグがまとめたプライマリー ディーラー9社による入札直前の予想は0.251%だった。8月23 日の入札では0.222%と、過去最低を付けていた。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.76倍で、10年9月の 入札以来の最高を付けた。

「好調な入札」

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロ ス氏(ニューヨーク在勤)は「非常に好調な入札だった」とし、「オ ペレーション・ツイストで売却が予定されており、2年債利回りは上 昇する恐れがあった。市場の納得する水準までは上昇した」と述 べた。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は

36.7%だった。8月の入札では31.6%、過去10回の入札の平均 は30.3%となっている。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接 入札の落札比率は12.2%となった。前月の入札では15.9%、過去 10回の平均は15.1%。

ギリシャ支援

ドイツのメルケル首相は、ギリシャの状況を安定させるためにあ らゆる援助を惜しまないと述べた。ベルリンの産業連盟イベントに出 席した同首相は、市場の信認回復が優先だとの見方を示した。

ギリシャ議会は固定資産税に関する法案を可決した。ペツァルニ コス議長がテレビ中継を通じて声明を発表した。同議長は、この日の 投票で欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を拡充する法案も可 決したことを明らかにした。

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