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バーナンキFRB議長に賭ければ米長期国債で28%のリターン

米連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長の政策はインフレ高騰やドル安につながると米議会 や海外の当局者が指摘しているものの、それにひるまずに同議長に賭 けた国債投資家は16年で最高のリターンを得ている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、 期間10年以上の米国債の今年のリターンはプラス28%で、大恐慌後 で最悪の金融危機に見舞われた2008年の通年のリターン(24.4%) を上回っている。米国の長期国債の保有でこれほどの高いリターンが 出たのは、30.7%を記録した1995年以来。

米国債相場の上昇は先週も続き、利回りは過去最低を付けた。F RBは短期国債4000億ドル(約30兆円)を期間が6年以上の長期国 債に入れ替えると発表した。トレーダーの間で「オペレーション・ツ イスト(ツイストオペ)」と呼ばれるこの措置は借り入れコストの低 減と経済成長の維持を意図したもの。FRBの以前の取り組みでも信 用市場の緩和やデフレ回避につながった。

フィフス・サード・アセット・マネジメントの債券担当責任者、 ミッチェル・ステープリー氏は今月19日の電話インタビューで、債 券が「巨大」な収益を生み出していると述べた。

想定外の動き

米財政赤字が1兆ドルを超えるだけに、今年の米国債相場の上昇 は投資家にとって想定外の動きだ。ブルームバーグ・ニュースが1月 3-11日に実施した調査によると、10年物米国債利回りの年末予想 の最低値は2.35%で、回答した71人のエコノミストやストラテジス トの中央値は3.63%だった。先週は1.83%で終了した。

金利や経済成長、インフレの見通しなど含むFRBのエコノミス トの金融モデルでは、10年債は過去最大に過大評価された水準とされ ているが、投資家は米国債を保有せずにいる余裕はないという。欧州 の債務危機の深刻化を受けて株式などの資産価格が下落している上、 世界経済は減速し、FRBは13年半ばまでは事実上のゼロ金利政策 を継続すると約束しているためだ。

ヌビーン・アセット・マネジメントの債券ファンドマネジャー、 ワンチョン・クン氏は、「安全性に逃避する動きが引き続き激しい」 と述べ、「極めて緩慢な経済成長や緩やかなインフレに加え、長期間 にわたり低金利を維持するFRBの意向は引き続き支援要因だ」と指 摘した。

10年債利回りは先週21ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下。23日には過去最低の1.6714%を付けた。30年債利回 りは41bp低下し2.90%。米長期国債の今年の上昇のほとんどは6 月末以降のもので、今四半期のリターンは24.9%と、BOAメリルリ ンチの指数の算出が開始された78年以降では四半期ベースで最大と なっている。

全ての年限でみた米国債の今年のリターンはプラス9.3%で、10 年の5.9%を上回っている。バーナンキ議長率いるFRBは10年11 月、量的緩和策第2弾と称される6000億ドル規模の国債購入プログ ラムを開始していた。

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