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米国債(23日):下落、G20が欧州危機対応で行動との観測

米国債は下落。10年債利回 りは一時付けた過去最低水準から上昇した。20カ国・地域(G20) 財務相・中央銀行総裁会議の当局者が欧州ソブリン債危機がこれ以 上深刻化しないよう行動を起こすとの観測が背景にある。

30年債相場は週間ベースで約3年ぶりの大幅上昇を記録した。 世界的にリセッション(景気後退)の瀬戸際にあるとの懸念が強ま り、安全な逃避先としての需要が高まった。ただ、この日は世界的 に株価が上昇したため、週間ベースでの上げ幅を削った。米連邦公 開市場委員会(FOMC)は21日、借り入れコストを引き下げる ため、保有する短期債を長期債に乗り換える方針を明らかにした。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォ ード)の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「株価が堅 調で、一段の悪材料も出ていないため、米国債はいくらか下げてい る」と指摘。「利下げの可能性について欧州から前向きな声も聞か れるが、今はまだ質への逃避を材料にしている投資家が圧倒的に多 い」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後5時5分現在、10年債利回りは前日比12ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上げて1.83%。上昇は6日ぶ り。利回りは一時、1.6714%と、1953年に連邦準備制度理事会 (FRB)が調査を開始して以来の低水準をつけた。週間では21 bp下げた。同年債価格(表面利率2.125%、償還期限2021年 8月)は1 2/32下げて102 20/32。

30年債利回りは10bp上げて2.90%。週間では41bp下 げた。これは金融危機で最悪期だった2008年12月以来で最も大 きな下げとなった。

G20財務相・中銀総裁の決意表明

G20財務相・中央銀行総裁会議は世界経済へのリスク増大に 対処する決意を表明し、欧州にソブリン債務危機の抑制を迫った。 会合後の声明では、「世界経済が直面する新たな課題に対し、力強 く協調し国際的に対応することを確約する」と強調した。

欧州中央銀行(ECB)は来月にも、ユーロ圏の成長押し上 げと金融市場の緊張緩和に向けた取り組みを強化するかもしれない。 同中銀政策委員会の複数のメンバーが示唆した。

オーストリア中銀のノボトニー総裁とベルギー中銀のクーン 総裁はワシントンで、域内銀行向けの1年物融資をECBが再導入 する可能性を指摘。クーン総裁は、利下げが正当化されるかとの質 問に対し、より長期の金利の押し下げに役立たないのは確かだと語 った上で、「ECBは事前に事態の可能性を決して否定しない」と 述べた。

2年債と10年債の利回り格差

2年債と10年債の利回り格差は1.62ポイントに縮小。終 値ベースで2009年1月以来の最小となった。2年債と30年債の 利回り格差は前日に2.6ポイントと、終値ベースで2009年3月 以来の最小となった。

バンク・オブ・アメリカ。メリルリンチのデータによると、 年初来の米国債の投資リターンは9.8%。10年債は18%、30年 債は36%となっている。

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