9月23日の米国マーケットサマリー:株高・国債安、当局の行動期待

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3510 1.3465 ドル/円 76.63 76.24 ユーロ/円 103.52 102.64

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,771.48 +37.65 +.4% S&P500種 1,136.41 +6.85 +.6% ナスダック総合指数 2,483.23 +27.56 +1.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .21% +.02 米国債10年物 1.83% +.11 米国債30年物 2.90% +.10

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,639.80 -101.90 -5.85% 原油先物 (ドル/バレル) 80.19 -.32 -.40%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが円とドルに対して上昇 した。欧州中央銀行(ECB)は市場の緊張を和らげる取り組みを強 化する可能性があると、ECB政策委員会の複数のメンバーが示唆し たことが背景にある。世界の株式相場は下げを埋める展開。

円は主要16通貨に対する週間ベースの上げ幅を縮めた。20カ 国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が世界経済のリスクに 対応するとの声明を発表したことが手掛かり。日銀が円売り介入を行 うとの観測がくすぶる中、円はドルに対して戦後最高値付近で推移。 韓国ウォンは対ドルで上昇した。同国政府がウォンの下落を食い止め るために介入に踏み切る可能性を示唆したことが背景。ブラジル・レ アルは同国中銀の通貨スワップ売却を受け上昇した。

英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RB S)の為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏(コネティカット州 スタンフォード在勤)は「市場は政策当局の対応に疲れを見せている。 当局は市場のセンチメントに大きな影響力を持っているだけに残念だ」 と説明。「ユーロは反発した後の方向性が定まらない。株価はリスク 心理に左右されて乱高下している」と指摘した。

ニューヨーク時間午後2時52分現在、ユーロは円に対し前日比

0.7%高の1ユーロ=103円40銭。ドルに対しては0.1%上げて 1ユーロ=1.3464ドル。一時は0.3%安まで下げる場面も見られ た。

円は対ドルで0.6%安の1ドル=76円68銭。週間ベースでは

0.1%上げている。円は8月19日に1ドル=75円95銭と戦後最 高値を更新した。

◎米国株式市場

米株式市場では、S&P500種株価指数が5日ぶりに反発。金融 危機回避のため政策当局が行動を起こすとの観測が広がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.6%高の1136.06。この日は上げ下げを繰り返す展 開となった。

INGインベストメント・マネジメントで資産配分責任者を務め るポール・ゼムスキー氏は「政策は的外れかつ効果もなく、要するに 手段は尽きてしまったと見られている」と指摘。「良い政策対応が出 れば、株式相場はかなり短期間で10%上昇することもあり得る」と 述べた。

S&P500種は週間ベースで6.6%安。景気減速懸念から4月 29日以降では17%下落している。

◎米国債市場

米国債は下落。10年債利回りは一時付けた過去最低水準から上 昇した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の当局者 が欧州ソブリン債危機がこれ以上深刻化しないよう行動を起こすとの 観測が背景にある。

30年債相場は週間ベースで約3年ぶりの大幅上昇を記録した。 世界がリセッション(景気後退)に再び突入する瀬戸際にあるとの懸 念が強まり、安全な逃避先としての需要が高まった。ただ、この日は 世界的に株価が上昇したため、週間ベースでの上げ幅を削った。米連 邦公開市場委員会(FOMC)は21日、借り入れコストを引き下げ るため、保有する短期債を長期債に乗り換える方針を明らかにした。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォー ド)の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「株価が堅調で、 一段の悪材料も出ていないため、米国債はいくらか下げている」と指 摘。「利下げの可能性について欧州から前向きな声も聞かれるが、今 はまだ質への逃避を材料にしている投資家が圧倒的に多い」と述べた

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後2時37分現在、10年債利回りは前日比9ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上げて1.80%。上昇は6日ぶり。 利回りは一時、1.6714%と、1953年に連邦準備制度理事会(FR B)が調査を開始して以来の低水準をつけた。同年債価格(表面利率

2.125%、償還期限2021年8月)は25/32下げて102 7/8。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は大幅続落し、過去2日間の下げは 1983年以来の最大となった。世界的に株式や商品市場が下落した流 れを受け、金の売りが膨らんだ。

今週は株式市場で時価総額にして3兆4000億ドル以上が消失、 世界株の指数は弱気相場に入った。各国政府のリセッション(景気後 退)回避手段は出尽くしつつあるの懸念が広がった。商品24銘柄で 構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のGSCI指数 はこの日、9カ月ぶりの低水準を付けた。金は今月6日にオンス当た り1923.70ドルと過去最高値を更新して以降、15%下げている。

ペンション・パートナーズの主任投資ストラテジスト、マイケ ル・ゲイド氏は「金は世界的なマージンコールに対する流動性の供給 源になっている」と指摘。「デフレ圧力も金に影響を与えている」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比101.90ドル(5.9%)安の1オンス=1639.80 ドル。2008年3月以来の大幅安となった。過去2日間では9.3%安 と、下落率は1983年2月以来の最大。週間では9.6%下落と、こ れも同年以来の大幅安となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場はバレル当たり80ドルを割り込んだ。 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がリスク増大に対 処すると公約したものの、世界経済が新たなリセッション(景気後退) の瀬戸際にあるとの懸念を和らげることはできなかった。原油は週間 では5月以来の大幅安。

商品24銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S& P)のGSCI指数は昨年12月以来の低水準となった。なかでも銀 や鉛、金、亜鉛の下げが目立った。世界の中央銀行が金融危機回避に 向け協調行動を取るとの観測から株価やユーロが持ち直すと、原油は 下げ渋った。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード) のアナリスト兼ブローカー、ジーン・マクギリアン氏は「過去数日間 はかなり値動きが荒く、景気に関する多くの不安が相場の重しとなっ ている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比66セント(0.82%)安の1バレル=79.85ドルで終了。終 値としては先月9日以来の80ドル割れとなった。週間では9.2%安 と5週間ぶりの下落、また5月6日終了週以来の大幅安となった。

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