欧州:救済基金の強化策検討、ECB通じレバレッジも-株安で危機感

欧州の財務当局者らは域内救済 基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を、レバレッジ を活用して強化することを検討している。株式相場の落ち込みが欧州 発の世界的景気低迷への危機感をあおっている。

フランスのバロワン財務相と欧州連合(EU)欧州委員会のレー ン委員(経済・通貨担当)は22日、基金のレバレッジ活用に言及し た。債務危機がイタリアとスペインに波及した場合、現在の体制では 対応できないと投資家や諸外国が懸念していることを、欧州も認識し ていることがうかがわれる。

欧州では現在、EFSFの強化について7月に首脳らが合意した 内容を各国議会が批准する手続きが進められている。合意はEFSF によるユーロ圏各国国債の購入と資金難銀行への与信枠提供を可能に する内容。現在のEFSFの役割は債券発行による財政難国への救済 資金調達に限られている。

各国での合意承認手続きがなかなか進まない中、救済基金の資金 力不足への懸念があらためて高まり、欧州が最終的にはEFSFの資 金規模を拡大するとの観測が浮上。発行した債券を担保として欧州中 央銀行(ECB)から資金を借り入れるという方法が有力視されてい る。もう1つの可能性は2008年のリーマン・ブラザーズ・ホールデ ィングス破綻後の米国をモデルにし、EFSFが保証を付けてECB にさらに大量の国債を購入させる案。

レーン委員はワシントンで「EFSFのリソースと資金にレバレ ッジを効かせて影響力と効果を高めることが可能か検討することが極 めて重要だ」と発言した。バロワン財務相も同地で記者団に、「危機 拡大を阻止するための十分なファイアウォールが必要だ」とし、ファ イアウォールであるEFSFに「必要な力を持たせる方法、つまりレ バレッジの力を活用することを協議することが可能だ」と述べた。