9月22日の米国マーケットサマリー:株が急落、リセッションを警戒

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3483 1.3573 ドル/円 76.26 76.46 ユーロ/円 102.82 103.76

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,733.83 -391.01 -3.5% S&P500種 1,129.58 -37.18 -3.2% ナスダック総合指数 2,455.67 -82.52 -3.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .20% +.00 米国債10年物 1.72% -.13 米国債30年物 2.79% -.20

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,741.70 -66.40 -3.67% 原油先物 (ドル/バレル) 80.32 -5.60 -6.52%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇した一方、商品輸出国 の通貨は下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日の声明 で米景気に対する「著しい下振れリスク」の存在を認めたため、世界 経済の失速懸念から資源国通貨が売られ、ドルへの逃避需要が強まっ た。

ドル指数は7カ月ぶり大幅高。FOMC声明を受け、世界経済が リセッション(景気後退)に向かっているとの懸念が高まり、ボラテ ィリティ指数も16カ月ぶりの高水準となった。ユーロは対円で10 年ぶり安値を付けた。ユーロ圏の製造業とサービス業の生産活動を示 す指数が低下したことが背景。ブラジル・レアルはドルに対する下げ を埋めた。同国中央銀行はレアル押し上げ政策を実施した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「安全な避難 先の選択肢が他にないため、今は過剰なドル買いが見受けられる」と 指摘。「主要7カ国(G7)の景気見通し悪化は新興国市場にマイナ スの影響となることに投資家がようやく気付いた」と解説した。

ニューヨーク時間午後3時29分現在、ドルはユーロに対し前日 比0.9%高の1ユーロ=1.3449ドル。一時1.3385ドルと、1月 19日以来の高値を付けた。円は対ユーロで1.1%高の1ユーロ= 102円58銭。一時、102円22銭と2001年6月以来の円高・ユ ーロ安水準を付けた。円は対ドルで0.3%高の1ドル=76円26銭 となっている。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は1.5%上げて78.491。一時、78.798と2月14日以 来の高水準に上昇した。

◎米国株式市場

米株式相場は急落。ダウ工業株30種平均は2日間の下げとして は2008年12月以降で最大となった。世界的なリセッション(景気 後退)の再来を回避するための政策手段が尽きつつあるとの懸念が広 がっている。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比3.2%安の1129.72。主要10業種すべてが下落し、 特に商品や産業関連の下げが目立った。

JPモルガン・ファンズのチーフ市場ストラテジスト、デービッ ド・ケリー氏は電話インタビューで、「投資家はまず先に売って、考 えるのは後にしている」と分析。「問題なのは、政策当局が解決策の 手がかりを全く得ていないことだ。米連邦公開市場委員会(FOMC) は景気そのものに対する信頼感を示す必要がある。あとどれだけ相場 が下げるか私には分からない」と述べた。

世界的な景気減速懸念から、S&P500種は4月29日に付けた 3年ぶり高値から17%下落している。

◎米国債市場

米国債は30年債が続伸。過去2営業日の利回りの下げは、金融 危機の最悪期にあった2008年12月以来で最大だった。リセッショ ン(景気後退)再突入へに向かっているとの懸念を背景に、世界的に 株価が下落したのが背景だ。

10年債は、5月以来で最長の5日連続高。前日の米連邦公開市 場委員会(FOMC)は、4000億ドル規模のオペレーション・ツイ スト(ツイストオペ)を実施する意向を明らかにした。30年債と2 年債の利回り格差は2009年以来の最小に縮小した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャ スティン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は、「市場はおじけづい ている」と述べ、「ある程度の利回り差の縮小は想像していたが、こ れほどではなかった。長期債には強い買いがみられる。今は、世界経 済がリセッションに陥る確率が日増しに高まっている状況だ」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後1時31分現在、30年債利回りは前日比18ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)下げて2.81%。同年債価格(表面利 率3.75%、償還期限2041年8月)は4 1/32上げて118 27/32。利回りはここ2日で最大39ポイント下げた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。4週間ぶりの安値となった。ド ルが上昇したことで、代替資産としての金の需要が後退した。銀はほ ぼ3年ぶりの大幅安。

ドルは主要通貨のバスケットに対して7カ月ぶりの高値に上昇し た。米連邦公開市場委員会(FOMC)が長期借り入れコストの低下 を目指して行動したことや、米経済に「著しい下振れリスク」がある と指摘したことが背景。商品24銘柄で構成するスタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)のGSCI指数は、5月5日以来の大幅下落 となった。金は今月6日にオンス当たり1923.70ドルと過去最高 値を更新した。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のシニアマ ーケットアナリスト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、 「金は市場全体のリスク回避の動きに強く影響を受けている」と指摘。 「ドルの極度な強さとユーロの弱さで極めて神経質な環境が生まれて おり、レバレッジ資産が売られている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比66.40ドル(3.7%)安の1オンス=1741.70 ドルで終了。中心限月としては8月24日以来の大幅安となった。

銀先物12月限は3.891ドル(9.6%)安の1オンス=

36.578ドルと、2008年10月10日以来の大幅下落。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。6週間ぶりの安値に急落した。 米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日の声明で、米景気に「著し い下振れリスク」があると指摘したことが影響した。

FOMCは期間が短めの国債4000億ドルを長めの国債に乗り換 えると表明した。中国でこの日発表された統計では、同国の製造業活 動が9月に縮小する可能性が示唆された。銀行の資金調達が難航する との懸念も原油売りの材料になった。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチの マイケル・リンチ社長は、「経済の弱さを示す兆候があらゆるところ に出てきており、商品や株式市場はそれに応じた値動きになっている」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物11月限は前 日比5.41ドル(6.30%)安の1バレル=80.51ドルで終了。終 値では先月8日以来の安値となり、同日以来の大幅安となった。一時 は79.66ドルを付けた。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net