NY外為(22日):ドルが対ユーロで続伸、資源国通貨は下落

ニューヨーク外国為替市場では ドルが上昇した一方、商品輸出国の通貨は下落した。米連邦公開市場 委員会(FOMC)が前日の声明で米景気に対する「著しい下振れリ スク」の存在を認めたため、世界経済の失速懸念から資源国通貨が売 られ、ドルへの逃避需要が強まった。

ドル指数は7カ月ぶり大幅高。FOMC声明を受け、世界経済が リセッション(景気後退)に向かっているとの懸念が高まり、ボラテ ィリティ指数も16カ月ぶりの高水準となった。ユーロは対円で10 年ぶり安値を付けた。ユーロ圏の製造業とサービス業の生産活動を示 す指数が低下したことが背景。ブラジル・レアルはドルに対する下げ を埋めた。同国中央銀行はレアル押し上げ政策を実施した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「安全な避難 先の選択肢が他にないため、今は過剰なドル買いが見受けられる」と 指摘。「主要7カ国(G7)の景気見通し悪化は新興国市場にマイナ スの影響となることに投資家がようやく気付いた」と解説した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対し前日比

0.8%高の1ユーロ=1.3465ドル。一時1.3385ドルと、1月 19日以来の高値を付けた。円は対ユーロで1.1%高の1ユーロ= 102円64銭。一時、102円22銭と2001年6月以来の円高・ユ ーロ安水準を付けた。円は対ドルで0.3%高の1ドル=76円24銭。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は1.4%上げて78.447。一時、78.798と2月14日以 来の高水準に上昇した。

ボラティリティ高まる

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は15.64に 上昇。2010年5月以来の高水準となった。対円でのユーロの1カ月物 インプライド・ボラティリティ(IV)も20.29と10年6月以来の 高水準。今月初めの時点では14.16だった。

ブラジル・レアルは下げ渋った。99年以来となる対ドルでの5日 続落に歯止めをかけようと、同国中銀が先物市場でドル売りに動いた ことが背景。

ゲイン・キャピタル傘下のオンライン為替取引会社FOREX ドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)のチーフスト ラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「ブラジルはレアル高阻止の ため常々ドル買いに動いていた」と指摘し、「完全にリスク回避の展 開だ。一番痛手を受けるのは新興国市場で、商品輸出国の通貨は売り 浴びせられている」と述べた。

レアルは対ドルで1.6%安の1ドル=1.9055レアル。一時

4.2%安の1.9549ドルまで下げていた。

再設定

シティグループのシニア為替ストラテジスト、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は、「市場は世界経済に対する不安 から大崩れ寸前だったが、FRBが奇跡を起こすかどうかを見極めよう としていた。奇跡は起こらず、したがって全ての価値が再設定される時 が来た」と述べた。さらに「パニックが起こると、常にドルが買われる。 現金が求められるからだ」と説明した。

ドルの相対力指数(RSI、期間7日)は78と、約1週間ぶりに 70を超えた。同指数は70を上回ると、資産の上昇が急速過ぎて調整 局面に入る可能性があることを示唆している。

ユーロは円に対して5日続落。この日発表されたユーロ圏の製造 業とサービス業の生産活動を示す9月の指数は約2年ぶりに低下した。 欧州の債務危機が深刻化し、リセッションに陥るとの懸念が強まったこ とが背景にある。

原題:Dollar Gains on Economic Concern; Commodity