スイスのCEO:牛飼いやマラソン満喫-多彩な趣味が経営の活力に

ジャンクロード・ビバー氏は先週 末、仕事関連のイベントを欠席した。スイスの時計メーカー、ウブロの 最高経営責任者(CEO)であるビバー氏は、モナコで時計のバイヤー の相手をする代わりに「マルゲリータ」と名付けた牛など数頭をアルプ スの牧草地から冬場を過ごす場所へと連れて行った。

ビバー氏(62)は、スイスのモントルー近くにある自身の農場での インタビューで「私はいつもわが家や故郷を一番大事にしている。ここ で仕事への活力をもらっている」と語る。この土地では、雌の子牛を松 や鈴、花束で飾る慣習が残っている。

勤務時間外の生活を維持することの価値について複数の著書がある カルガリー大学のロバート・ステビンス名誉教授によると、趣味を持っ ているCEOは、より良い事業運営をする。同教授は、職場でのストレ スを解消するための企業幹部らの多様な余暇の過ごし方を「シリアス・ レジャー」と名付けた。

ビバー氏は7年間にわたり、時間を作っては農場を見下ろす山々か ら約16キロメートルの道のりを通って牛を移動させている。この牛の 乳でグリュイエール・チーズが年間5トン生産される。

ビバー氏は37年間の時計製造のキャリアで、ブランパンやオメガ、 ウブロの経営に携わってきた。葉巻メーカーのビリガーを所有するハイ ンリヒ・ビリガー氏は40年間にわたって狩猟を趣味にしている。

食品メーカー、ネスレのピーター・ブラベック会長は、スキーを装 備した飛行機でアルプスの氷河へと飛ぶ。クレディ・スイス・グループ のブレイディ・ドゥーガンCEO(52)はマラソン選手であり、長距離 走への情熱が仕事のエネルギーになると語る。価格が10万ドル(約 770万円)を超える高級時計のメーカー、ブランパンのマーク・ヘイエ クCEO(40)は、スポーツカー「ランボルギーニ」のレースでプロ並 みの腕前を披露する。

「多彩な趣味」

ネスレの栄養部門の元責任者でノーベルバイオケア・ホールディン グのCEO、リチャード・ラウベ氏(55)は「裕福な国なので、多彩な 趣味を楽しむことができる」と指摘する。

国際通貨基金(IMF)のデータによると、スイスは、ルクセンブ ルク、ノルウェー、カタールに次ぎ世界で4番目に裕福な国。ボスト ン・コンサルティング・グループによれば、10世帯のうち1世帯が 100万ドル以上の資産を保有している。

ブルームバーグが集計したデータによれば、世界の株式公開企業上 位500社に入る企業の国民1人当たりの数は、スイスの場合、欧州最大 の経済規模を誇るドイツの約9倍に上る。

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