欧州周辺国:危機さらに深刻化も、緊縮策で成長鈍化-クレジット市場

欧州の高債務国の借り入れコスト がさらに上昇する可能性を債券市場の指標は示している。域内の成長 鈍化に世界的な景気減速が重なり、各国の財政赤字削減計画を頓挫さ せる恐れがある。

ブリュッセルに本拠を置くデクシア・アセット・マネジメントの 債券担当グローバル責任者、クン・ファンデマーレ氏は「市場は成長 不足で財政均衡化が極めて困難な作業になることを恐れている」と指 摘。「投資家からすれば、成長が鈍化することが分かっていれば、債務 の持続可能性の観点から懸念が生じることは明らかだ。リスクとリタ ーンのバランスを取る必要がある」と述べた。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が20 日に格付けを引き下げたイタリアのほか、ギリシャ、ポルトガル、ア イルランド、スペインは債務水準を引き下げ、信頼感を回復するため に緊縮財政策を実施している。これらの国の国債は、ドイツ国債に対 する利回り上乗せ幅(スプレッド)が記録的な水準に達している。欧 州中央銀行(ECB)と欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州 委員会が今年と来年のユーロ圏の成長率予想を引き下げたことを受け、 各国の計画の前提となる景気見通しに疑問が生じている。

ECBは8月8日、スペインとイタリアの国債利回り上昇を抑え るため、両国の国債購入を開始した。スペインの10年債利回りは8月 2日、ユーロ導入後の最高水準である6.46%に上昇。イタリア10年 債の利回りは同月5日、過去最高の6.40%に達した。9月20日の水 準はイタリア債が5.66%、スペイン債は5.37%。