長期金利0.985%に低下、流動性供給順調で超長期堅調-FOMC待ち

債券市場で長期金利は0.985%に 低下した。朝方は今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を 見極めようとして積極的な買いが手控えられた。しかし、午後に発表 された流動性供給入札が高い応札倍率となるなど需要の強さが確認さ れたことから超長期債や長期ゾーンへの買いが優勢になった。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は、FOMCの結果の見極めで慎重姿勢が強いとしながらも、「流動 性供給入札が強めの結果となったこともあり、生命保険から超長期債 に買いが入っている。為替相場が1ドル=76円10銭付近まで円高が 進んだことを受けて、追加緩和観測で2年債も堅調」と話した。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の317回債利回 りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.995%で開始。午後に入ると 水準を切り下げ、1時前には0.5bp低い0.985%に低下。いったん

0.99%を付けたが、午後2時半前後から再び0.985%で推移している。

超長期債が堅調。30年物の35回債利回りは1.90%まで低下し、 新発30年債としては約1カ月半ぶりの低水準を付けた。20年物の130 回債利回りは前日比1bp低い1.725%。2年物の308回債利回りは同

0.5bp低い0.125%と、新発2年債として8月下旬以来の低水準。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは「20年債など超長期債には生命保険から平準買い(一定の金額 を分散して購入)が入っているもよう」と話した。

財務省がこの日実施した流動性供給入札(発行額3000億円)は、 募入最大利回り較差がマイナス0.008%、募入平均利回り較差がマイ ナス0.009%となった。需要の強さを示す応札倍率は3.03倍と、7月 11日入札以来の高水準となった。

先物は横ばい

東京先物市場で中心限月12月物は横ばい。前日比3銭安の142 円70銭で取引を開始。直後に横ばいまで戻したが、日経平均株価が朝 安後に反発に転じると売りが優勢になり、7銭安まで下落。午後に入 ると水準を切り上げ、3銭高まで上昇したが、変わらずの142円73 銭で引けた。

朝方は売りがやや優勢だった。バークレイズ・キャピタル証券の 徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、「FOMC待ちで閑散。金利が 低いので、9月決算期末に向けて、利益確定の売りも出ているもよう。 FOMCの結果発表後は材料出尽くし感から金利が上昇する可能性が あるとの見方もあり、リスクを取らずに益出しをしている向きもいる と思う」と話していた。

20、21日開催のFOMCでは、短期債を売却して長期債を購入す る「オペレーションツイスト(ツイストオペ)」が導入されるとの観測 が出ている。ブルームバーグがまとめたエコノミスト42人を対象にし た調査によると、ツイストオペを21日に発表する確率は71%。

みずほインベスターズ証券の落合昂二チーフマーケットエコノミ ストは「ツイストオペが決まっても、期待が大きかっただけに、材料 出尽くし感から売られるリスクが意識されている。昨年の量的緩和第 2弾(QE2)の発表後も売りが出た」と警戒。もっとも、「これまで 長期金利が低下した要因は変わっておらず、大きく売り込まれること にもつながらない」との見方も示している。

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