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米国債:30年債と2年債の利回り差、1年ぶり最小-FOMC控え

米国債市場では、2年債と30 年債との利回り格差がここ約1年での最小になった。連邦準備制度理 事会(FRB)が借り入れコストを抑えるために償還期限の長い国債 の保有を拡大するとの見方が背景だ。

国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長予想を下方修正する と、10年債利回りは低下。3日連続での下げとなった。IMFは欧 州のソブリン債危機や米国財政の行き詰まりの可能性を下方修正の要 因に挙げた。2年債利回りは過去最低を更新した。金融政策を決める 米連邦公開市場委員会(FOMC)は定例会合を開始した。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレ クター、ラリー・ミルスタイン氏は、「投資家はFOMCに逆らいた くない。何か発表されるとの期待が高まっていたらなおさらだ。米国 債が今の水準で推移しているのはこのためだ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後3時59分現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.20%。同年債(表面利率

3.75%、2041年8月償還)価格は1/2上げて110 5/8。

2年債利回りはほぼ変わらずの0.16%。一時は0.1431%の過 去最低をつけた。30年債と2年債の利回り格差は304bpと、1年 ぶり最小。30年債利回りは前日に3.18%と、2009年1月以来の低 水準をつけた。

10年債利回りは1.93%。先週は過去最低の1.8770%を記録 した。この日の5年債利回りは0.83%。

ツイストオペの確率

ブルームバーグがまとめたエコノミスト42人を対象にした調 査によると、米連邦公開市場委員会(FOMC)が保有債券ポートフ ォリオの短期債を減らして長期債を増やす「オペレーションツイスト (ツイストオペ)」を21日に発表する確率は71%。

トレーダーの動向によると、世界の経済成長が鈍化するとの観 測を背景に、この先10年間のインフレ見通しは11カ月ぶりの水準 に低下した。10年債と同年限のインフレ連動債(TIPS)の利回 り格差は一時1.83ポイントと、昨年10月5日以来で最も低い水準 となった。

住宅着工とIMFの予想修正

米商務省が発表した8月の住宅着工件数(季節調整済み、年率 換算、以下同じ)は前月比5%減の57万1000戸。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月比2.3% の減少だった。

IMFは最新の世界経済見通し(WEO)で2011、12年の世 界の成長率をいずれも4%と予測。6月のWEOは11年が4.3%、 12年が4.5%と予想していた。米国の11年成長率見通しも1.5% と、6月時点の2.5%から引き下げた。

WEOは「世界の経済活動は鈍化し、不均一性が増した。信頼 感はこのところ急速に低下し、下振れリスクが拡大している」と分析。 欧州「首脳が各国の政策とユーロへの信認を維持するためあらゆる必 要なことを行うという公約を守る必要」があり、米国では「根深い政 治的対立で政策の先行きが極めて不透明になっている」と指摘した。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、米国 債の年初からのリターンは8.6%と、2008年来最高のパフォーマン スで推移している。

米国債の今後の見通し

米銀大手JPモルガンが顧客を対象に調査した先週の米国債投 資家心理指数によると、19日に終了した1週間で、米国債価格が今 後変わらないと予想したのは約74%に上昇(前週72%)。相場上昇 の予想は11%で前週と変わらず、一方下落予想は15%に低下した。

ブルームバーグが銀行や証券会社を対象にまとめた予想平均で は、10年債利回りは2012年9月末までに2.96%に上昇すると見 込まれている。

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