ECBは一段の信用リスク吸収する必要、他に選択肢ない-フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティ ングスは、欧州各国の当局者が財政ガバナンス(統治)の改善や域内 救済基金の機能拡充について協議を進める中、欧州中央銀行(ECB) は一段とリスクを吸収する必要に迫られるとの見方を示した。

フィッチは20日、ロンドンで発表した文書で「ユーロ圏のガバ ナンスの改革は政治的にも技術的にも複雑で、実施までかなりの時間 がかかる」と指摘。「その間、救済基金である欧州金融安定ファシリ ティー(EFSF)の規模が拡大され機能的にも一段と柔軟にならな い限り、ECBにはバランスシート上にソブリンや銀行のリスクを一 段と吸収し続ける以外、ほとんど選択肢はない」と記述した。

ECBは債券市場の混乱収拾に向け、イタリアやスペイン、アイ ルランドなどの国債を購入。一方、各国政府はEFSF拡充などに取 り組んでいる。国際通貨基金(IMF)はこの日のリポートで、EC Bは「秩序ある状態を維持するために」、欧州債市場で「強力な介入 を続ける必要がある」と指摘した。

ユーロ圏17カ国は、7月21日に合意した新たなギリシャ救済 プログラムの一環としてEFSFの拡充を承認する手続きを進めてい る。

フィッチはこの日の発表文で、「格付けが反映しているように、 当社はギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥るがユーロ圏は離脱 しないとみている」と指摘。「ギリシャあるいは他の財政難国がユー ロ圏を離脱するのは経済的に『不合理』で、他のメンバー各国による 支持と容認に基づき離脱したとしても、不幸な前例を作る」ことにな ると続けた。