NY外為(19日):ユーロ、対ドルで7カ月ぶり安値-対策乏しく

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが対ドルで約7カ月ぶりの安値に下げた。ギリシャがデフォル ト(債務不履行)回避に苦慮する中、先週の欧州財務相会合で域内の 債務危機に対する具体策が打ち出されずユーロ売りが進んだ。

ギリシャのベニゼロス財務相は、欧州連合(EU)や国際通貨基 金(IMF)の代表と実施したこの日の電話会談について、「生産的 で実のある協議だった」と述べた。これを受けてユーロは主要通貨に 対して下げ渋った。ドルは円を除く主要取引通貨全てに対して上昇。 20日から2日間にわたり開催される米連邦公開市場委員会(FOM C)を前に、米2年債利回りは過去最低を付けた。原油価格の下落を 手掛かりにノルウェー・クローネが売られた。

野村ホールディングスの通貨調査担当マネジングディレクター、 イェンス・ノルドビグ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビ ューに応じ、「ギリシャ政府は要請されたことを実施しようと試みて おり、恐らく今四半期の融資は支払われるだろう。だからといって 12月に同様の問題が起こらないとは限らない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前週 末比0.8%安の1ユーロ=1.3686ドル。一時1.5%安まで下げる 場面も見られた。12日には1ユーロ=1.3495ドルと2月以来の安 値に下げた。

ユーロは対円で1.1%安の1ユーロ=104円82銭。12日には 103円90銭と、2001年6月以来の最安値を付けた。円はドルに対 して0.3%上げて1ドル=76円58銭。8月19日には75円95 銭と戦後最高値を更新し、日銀は8月の外為市場で4兆5100億円と 7年ぶりの規模となる円売り介入を実施した。

「リスク回避」

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、 ボリス・シュロスバーグ氏は「この日はダウ工業株平均が一時200 ドル超下げたことを手掛かりに、リスク回避で資金が円に流入してい る」と指摘。「市場は日銀が円高対策にどれだけ真剣か探ろうとして いる。対ドルの円相場が75円台に近づけば、日銀が介入すると当社 はみている」と述べた。

古川元久経済財政担当相は18日、円高対策の基本方針を取りま とめ、20日にも公表する方針を示した。共同通信が伝えた。

円は過去3カ月で7.7%上昇し、ブルームバーグ相関通貨加重指 数を構成する先進10カ国の通貨の中で最も上昇率が高かった。3番 目に高かったドルの上昇率は2.3%となっている。

ギリシャ融資

ギリシャのベニゼロス財務相はEUやIMFの代表と電話会議を 行った。ギリシャがデフォルト回避に必要な6回目の救済融資分を受 け取るかどうか、市場は確信していない。

同国財務省は電話会議について「生産的で実のある」協議だった とのコメントを電子メールで発表した。発表文によれば、協議は明日 の同じ時間に再開するという。

ウェルズ・ファーゴやバークレイズ・キャピタル、ゴールドマ ン・サックスのエコノミストによれば、FOMCでは米連邦準備制度 理事会(FRB)の1兆6500億ドル相当の保有資産のうち、短期 債を一部売却し、償還期間の比較的長い国債に買い替える手段を採 用する可能性がある。この手法はオペレーション・ツイストと呼ばれ ている。

オペレーション・ツイスト

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏は「ツイストオペは過去のFRBの措置に比べて 緩和効果は小さくなりそうだ」とし、「オペレーション・ツイストは バランスシートの規模を変えないため、ドルの弱材料にはつながりに くい」と説明した。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、投資家が 対ドルでユーロ安を見込んだ持ち高が2010年7月以来で最大となっ た。

ニューヨークの原油相場はこの日、最大1.8%下げて1バレル=

86.35ドルと、過去1週間の最低を付けた。これを手掛かりにノル ウェー・クローネは売られ、ドルに対し主要通貨の中で3番目の下落 率となった。

クローネは対ドルで1.9%安の1ドル=5.6811クローネ(前 週末は5.5738クローネ)。対ユーロでは1.1%下げて1ユーロ=

7.7759クローネ(同7.6894クローネ)だった。

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