UBS:ボーナスに黄信号、23億ドル損失で利益消失-人員削減拡大も

スイス最大の銀行UBSの投資銀 行部門のボーナスに黄信号がともった。同行が未承認だったとするト レーディングによる23億ドル(約1800億円)の損失で利益が吹き飛 んだためだ。

UBSは15日に損失について明らかにし、その結果7-9月(第 3四半期)が赤字となる可能性があると説明した。損失額は1-6月 (上期)の投資銀行部門の税引き前利益、12億1000万スイス・フラ ン(約1050億円)を上回る。当初は損失を20億ドルと見積もってい た。

幹部報酬コンサルティング会社、スティーブン・ホール・アンド・ パートナーズのマネジングディレクター、スティーブン・ホール氏は 「これほどの規模の問題は、額にかかわらずボーナスに対する強い向 かい風を意味する」と指摘。「大勢のボーナスがゼロになるのは明らか だ」と話した。

今回の損失が明らかになる前から既に、上期の33%減益を受けて オズワルド・グルーベル最高経営責任者(CEO)は経費節減策を打 ち出していた。8月には約3500人を削減する計画を発表。そのうちほ ぼ45%は投資銀行で減らすとしていた。7月には税引き前利益を2014 年までに150億フランに増やす目標も撤回している。

ケプラー・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ディルク・ ベッカー氏は「UBSはどちらにしても投資銀行部門の縮小を望んで おり、最初から11年に巨額ボーナスを払うつもりはなかった」として、 「今回のトレーディング損失でこれが正当化される」と論評した。

また幹部人材あっせん会社ニコラス・スコットの創業者、クリス チャン・ロビンス氏は「先に発表した人員削減による経費節減効果は この損失で帳消しになってしまうので、さらに人員を減らすことが必 要になるかもしれない」と述べた。

4-6月(第2四半期)末の投資銀行部門の従業員数は1万7776 人。全行では6万5707人だった。1-6月は投資銀行部門の人件費と して33億9000万スイス・フランを割り当てた。これは部門収入の55% に相当する。2010年の投資銀行人件費は67億4000万フランだった。

人材あっせん会社ケネディ・グループのジェーソン・ケネディC EOは電話インタビューで、「計画より10-13%多い人員削減が必要 だろう」と話した。

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