米財務長官:シティ「清算計画立てよ」とのオバマ大統領命令を無視

ガイトナー米財務長官は2009 年、米シティグループの「段階的清算」計画を立てよとのオバマ米大 統領の命令を無視した。来週20日に発売される元ウォールストリー ト・ジャーナル紙記者ロン・サスキンド氏の著書“Confidence Men:

Wall Street, Washington and the Education of a President” (仮訳「自信に満ちた男たち:ウォール街、ワシント ン、そして大統領の教育」)で明らかになった。

シティは08年と09年に計293億ドルの損失を計上。このほと んどが信用力の低い個人向けのサブプライム住宅ローンに関連した損 失だった。崩壊の危機にあったシティをてこ入れするため、政府は 3000億ドル余りのシティのリスク資産を保証した。オバマ大統領は シティ再編について検討を望んだが、ガイトナー長官は国内金融機関 を対象にしたストレステスト(健全性審査)を進めていたという。

同書によると、ガイトナー長官は命令を実行しなかったことで 大統領の怒りを買った記憶はない。同長官は、「大統領の指示をわざ と遅らせたことはない」と述べた。

AP通信が16日報じたところによると、同書ではオバマ大統 領はサスキンド氏の見解を否定せず、ガイトナー長官が指示に従っ ていないことが分かった時の発言についても明らかにしていない。 APは同書籍を購入したと説明した。

APが同書を引用したところによると、サスキンド氏は「若 き大統領の権限は、組織的に過小評価されるか、あるいはベテラ ンの側近たちによって妨げられているということだ」と記述した。

米財務省は否定

これに対し、米財務省は電子メールで「同書の説明は端的に言 って真実ではない」と反論、「09年3月に大統領が下した指示とい うのは、ストレステストの結果を受けて、政府が金融機関の大規模 な部分を所有することになった場合に備えて、厳しいリストラ計画 を断行するための緊急対策を策定することだった。ガイトナー長官 は当時、金融安定化計画の一環だったストレステストの実施に必死 だった。財務省は一連の緊急策の策定に着手し始めたが、幸いなこ とにその必要性がなかったということだ」と説明した。